第41 地下への扉
サントスの地下には、大きな地脈ががあるらしい。
アリシアさまとエリサが去ると、若長も、
「調べることができました」
と言って、治療棟からいなくなってしまった。
少ししたらジェド氏が戻ってきて、若長の所在を聞かれたけどーー
誰も答えられなかった。
でも、ジェド氏はあまり困った風でもなくーー
「きっと書庫だよ」
さすがに守役。
若長の行きそうな場所は、わかってる。
「それより、マリィちゃん。地震の時、何かを感じなかった?」
「……わかりません、ただ、悲しくなりました……」
「ふうん……ついておいで」
ルチアさんが、ジェド氏を止めた。
「予見者さま、マリベルは、ここにいるべきだと思います」
「ボクの父である、大賢者の命令なんだ」
えっ?
???
…………
…………
…………
似てない!!
似てないわ!
どうしたら、メルクリッド大賢者にこんな軽い(大失礼)若長の守役がいるの??
その前に、当代一の予見者かーー
ジェド氏には、あたしの心の内が見えるみたい。
微笑んでいた。
治療棟の最奥。
父さんの部屋がある。
今日は、マリュベイルの香木しか持ってないけどーー
「とうさんの部屋によっていいですか?」
「そういえば、レフの相棒の娘さんだっけか。いいよ、どうぞ」
ジェド氏は、とうさんのこともご存じなのね。
あたしは、とうさんの部屋に入って行った。
「とうさん、身体の具合はどう? さっきの地震はびっくりしたでしょう?」
「マリベル、今日の香木は……」
「マリュベイルと言うらしいの、とうさんも少し、息苦しそうだったから持ってきてみたわ」
あたしは、香炉に削った木屑を燃やす。
「マリベルの名をつけたのは、カナだ」
「そうなのね」
あたしは、静かに合図地を打つ。
とうさんは、何か言いたげだった。
ーーすやすやと眠ってしまった。
ジェド氏は、部家の中に入らず、ずっと廊下であたしのことを待っていてくれた。
とうさんの部屋が最奥かと思われていたーー
二重扉の後ろに地下に通じる階段があった。




