第37話 若長と再会
今日も相変わらず天気がいい。
治療棟の患者さんも、みんなもだんだん元気になっていくようで嬉しい。
あら、こんなに暖かいのに、厚手の上着にサングラスして日傘さしてる変な子が来てるわ。
新しい患者さんかしら?
日光にあたれない子かしら?
見たことあるような……?
おっと、あたしは、治療し見習いなのよ。集中、集中!
……
……
……
よく見るとすごい銀髪!
「マリベル! 香木室へ行って、香木を取ってきてちょうだい」
ルチアさんが、指示をして来た。
「はい、何を持ってくればいいですか?」
「あなたの思うものでいいわ」
相変わらずなにも教えてくれない。
あたしは、水桶をおいて走っていく。
なぜか今日は、身体がほてって、息苦しい。
あ……あの子を見てからだわ。
あの銀髪の変な子!
どこかで見たことある?
煙は、咳にはつらいから、今日は、煙の少ない香木を持っていこう。
そうして、治療棟に戻るとさっきの銀髪の男の子がいた。
思い出した!!
銀の森の若長よ!!
東方の美姫、カタリナ姫の息子にして、妹姫よりも美しいと評判のエル・ロイル家の若長!
腰まで届くまっすぐな銀の髪、彫刻のような顔。瞳も神と同じ銀色。
ちょっと強引なイメージがあったわ。
「久しぶりですね。マリベル・フレイドル」
「エリサなら魔法棟ですよ」
若長は、目を細めて笑う。
「会いましたよ。水をかけられました」
「まあ! あの子ったら! ごめんなさい。若長」
あたしは、思い切り頭を下げた。
頭を下げたときに聞こえた。
胸がゼイゼイなってる。
「若長……お加減が悪いのでは?」
「もの試しです。その香木を炊いてみてください」
若長が、あたしの近くまで来た。




