第10話 エル・ロイル家の若長
銀の森の最奥。
光の神の血筋の直系だという。
ーーエル・ロイル家の館がある。
古くて、歴史を感じさせる家。
なんでかあたしもここにいる。
「一人で行きなさいよ!」
あたしは、昨日さんざんエリサに言ったわーー若長が会いたがってるのは、あなたよ」ってーー
でも、、エリサは首を横に降るばかり。
「私、その人嫌い。会わなくてもわかる。ケンカになるわ」
……そんなこと、なんでわかるの?
「ずっと覗いてるわーーリカルドより上位の精霊を使って」
風の騎士だって、上精霊よね?
それなり上位なんて……
「明日は、学び舎の休日だわ。お願い、マリベル、ついてきて」
ーー断りきれない、あたし。
わざわざ学び舎の制服を着る。
そして、私にも押し付ける。
そりや、若長に会うなら第一級の礼装でしょうけど。
あたしは、全然乗り気ではない。
エリサも、不機嫌な顔をしてる。
長の館まで着たところで、昨日の予見士に会う。
「待ってたよ。あれ? エリちゃんの他にマリィちゃんも来てくれたの?」
「マリィちゃん、いつもエリちゃんの子守り大変でしょう?」
ジェドさん、相変わらす軽口で、話す。
エリサの頬が、膨らんでるの知ってるはずなのに。
「きみの未来の旦那さまを見てあげるよ」
そう言われて、あたしは、思わずジェド氏の方へ近寄ってしまった。
「待って、マリベル」
「あなたがエリサ-シャ・フレイドルですか?」
男の人にしては、幾分高めの声。
それに、声と共に空気が変わったわ、
『圧』。
さわやかな風の圧。
振り向く。この世のものとは思えないーーイケメンが立っていた。
腰まで届くまっすぐな銀髪。
光の神殿の彫刻よりも美しい顔。
「お母様が、東方の美姫と称されたカタリナ姫ですってね」
「男が顔を褒められても嬉しくありませんよ」
二人のやり取りが始まった。
カタリナ姫といえば、西域のエレオノーラ姫と並び称される美姫。
うわ~ ちょっと興味あるかも。




