知るという意欲
そういえば、空姫ちゃん達の事考えてなかった。入り口の方に、いない。どこ行ったんだろう。
「便利ツール連絡キテル」
さっきからなんか鳴ってるとは思ってたけど、連絡便利ツールに着信きてる。
「気ニセズ通話シテイイ」
「ありがと」
着信は蝶華からだった。
『空姫から連絡あったけど、大丈夫?』
「うん。話してみたらすごく良い人だったよ。今から勉強教えてもらうの」
『だから心配なんだけど。理解できる?』
「分かんなかったら教えてもらうから大丈夫」
『そう。とりあえず、僕らもそっち行くよ』
「うん」
通話を切って連絡便利ツールをしまった。
「お友達来るんだけど一緒にお話聞いても良い?すごい頭良くていつも学年トップ争いしてる人達なんだ」
「イイヨ……ボクフギミド、キミノ名前聞キタイ」
「星音だよ。よろしくフギミドくん?」
「ウン。ヨロシク星音サン。星音サンノ友達クルマデ星音サンノ事知リタイ。星音サンハナンノ科目得意?」
「調合学だけはできるよ。それだけは学年トップ」
言っていなかったけど、私これだけは毎回学年トップなんだよ。満点常習犯だから……なんか悪い人みたいな言い方になっちゃったかも。
「調合学、ナラコノ本ヲ……ゴメン本持ッテキ忘レタ。待ッテテ」
「うん」
「持ってこなくて良いよ」
「調合学の本以外にも話が広がりそうな本を持って来たわ」
空姫ちゃん達、いないと思ったら本を探してくれていたんだ。
「アリガトウ。エット」
「私が空姫でこっちが紀蝶。これが私のお勧めの本」
「こっちが私のお勧めよ」
二人ともお勧めの本があるんだ。私もお勧めの本って言える本を作りたい。
「コレ良ク読ンデル。空姫サンノ方、主人公ノ最後ノ笑顔ガ泣ケタ。紀蝶サンノ方、マルデ別世界ニイルカノヨウナ感覚ガ楽シカッタ」
「分かる!主人公が実は二重人格で本来の人格ではないと知ったヒロインに見せた別れの笑顔。いつも笑顔の主人公が最後って言ったところで実感を持ったヒロインが泣きながら笑顔を返したあのシーンは涙なしじゃ見られなかったよ」
「分かるわ!表と裏の世界のその世界観がフィクションと分かっているのに一つ一つの表現がまるで自分がその世界にいるような気にさせてきて、最後には自分はその世界の人間でしたって思えるあ
感覚が何度読んでも虜になるわ」
二人とも同時に言っていてしかも早口だから聞き取れない。でも、フギミドくんは聞き取れたみたいですごい話盛り上がっていた。
見ていない私からしてみれば、気になっても見る前にネタバレされているだけって感じなんだけど。
でも、ネタバレされていても読んでみたいって思えるよ。




