(21)タノシイ勉強会?
今回は恋愛チックなお話です。
「ここ、間違ってる」
「うぐっ・・・!」
「やる気あるの? 君が勉強に付き合って欲しいと言ったんじゃないか」
幼馴染の声に私は軽く睨んでみる。
しかしそこにあった呆れた顔に思わず目を逸らす。
「・・・今年の夏休みは海に行くんだろう?」
「な、なんで知って…!?」
「あれだけ教室で騒いでいて知らない方がおかしいだろう」
そうだ。
このテストで赤点じゃなかったら夏休み、友達6人で海に行こうという話をしていた。
頭がいいとは決して言えない私は成績上位者の幼馴染に頼み込んでこうして図書室の鍵を借りてまで勉強しているのだ。
「ほらこの公式は違う。今はこっちだ」
「あ~・・・」
数学は嫌いだ。
答えが一つしかないから。
「・・・もう一回教えて?」
「……はぁ、仕方ないな」
幼馴染は赤ペンを取ると私にゆっくり説明してくれる。
この時間が終わらなければいいのに、
ん?
「おい、聞いていたか」
「え!? あ、うん! 勿論!」
「じゃあもう答えられるな」
「え!?」
「ちゃんと聞いていたんだろう?」
「えー・・・と・・・」
私は視線を泳がせてから幼馴染を見遣った。
相変わらずの仏頂面がこちらを見ている。
「聞いてませんでした」
机に頭をつけて謝る。
何変な事考えてるんだ、アホめ。
「素直でよろしい。他に考え事をしてる暇があるならまずはワークの1つくらい終わらせてからにしろ」
「はい……、返す言葉もありません……」
それから3時間。
やっと数学のワークを終わらせた私は屍のようになっていた。
やっぱり数学は嫌い・・・。
でも、
コイツと一緒にする数学は案外嫌いじゃない、かも?
なんて。数時間前に考えていた事も忘れて次に幼馴染が取り出した現代文のワークに悲鳴を上げたのだった。
END
性格が真反対の幼馴染っていうのもまたイイ。
閲覧ありがとうございました




