↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
90/92

その73

 ジュー!ジュー!ジュー!ジュー!ジュー・・・


 「・・・なるほどねぇ。それは世界の危機なんだよねぇ?あ、リーナ、ドライビールくれるかな?」


 わたしは副隊長が帝都に報告したらすっ飛んで来た皇太子に小さく頷くと白龍の樽でドライビールを作ってあげた。

 

 「リーナ。すまないが俺にはハイボールを頼む」


 そして、皇太子と一緒にやって来た第二皇子はハイボールをご所望だったので、ドライビールを第二皇子が作った巨大なピッチャーの魔法具に移し替えるとハイボールを作って出した。


 「・・・アンジュ兄上、俺達だけで男神様の助けになるのだろうか?さすがに各国と連携した方が良くないか?」


 わたしは隊長の言葉に本当にそこだよね〜と思いながら、今日の晩ご飯の炭火焼き肉の育てていたペンギン肉を口に放り込んだ。


 『・・・うんまっ!?えっ!?このペンギン肉、前と同じでレバーだけど、全然同じじゃないっ!?』


 わたしは前のペンギン肉と同じレバーだと思って焼いたのだけど、これなら絶対に生でイケるはずだと考え、急いでキッチンに向かうとレバ刺しを作った。


 「リーナ!?さすがにレバーの生食は危ないよ!?」


 (((((((リーナ様!?大丈夫なんですか!?)))))))


 わたしはこの世界でも普通のレバーの生食は危険なので驚愕の表情のニックやハムちゃん達に、最悪お腹は壊す程度で済むわたしなら試す価値ありだと大きく頷いてから、敢えて厚切りにしたペンギンのレバ刺しを一切れ食べてみた。


 『・・・・・・・・・・・・・・・・・う、うんまーーーっ!?めっちゃ、うんまっ!!!』


 こうして、わたしは前世で食べる事が出来なくなったレバ刺しを、異世界転生した事により再び思う存分食べられる様になったのだ。


 「レバ刺しだっけ?これ美味しいねぇ!」


 「おうっ!こないに美味いもんがまだあったんやな〜!リーナ!ドライビール追加してくれ!」


 副隊長が鑑定して大丈夫だとお墨付きをしたペンギンのレバ刺しは皆んなに大好評なのだけど、わたしとしてはお腹を壊すぐらいで済むなら食べるのアリかも知れない!と思う程には本当に美味しいのだ。


 「・・・・・・・・・・・それで、アンジュ兄上。俺達だけで何が出来ると?」


 「そこは大丈夫よ〜!魔神になった神達は強さは上がるけど、それだけだから〜!」


 「・・・それだけとは?神達の強さは尋常では無いよな?それが魔神となると上がるのだから、男神様達も苦戦しているのではないのか?俺達だけではどうにもならないのではないか?」


 「あー、ちゃうちゃう。ジーク、男神達が苦戦しとるんは神やからや。神力言うんは神同士の攻撃に使うても、ほぼほぼ何の意味もあらへんねん」


 「そうなんだっ!?だから、父上は困ってたのかなっ!?母上と兄上は何かキレてたけどっ!でも、消えちゃうって父上が言ってたのはどう言う事?」


 「このままお互いに神力を消費し続けたらこの世界は消えるわね〜。あら?やっぱりヤバいのかしら?まあ、百年ぐらいはかかりそうだけど〜」


 「百年ぐらいは持つんやからほっといてもええんやけど、毎日天気悪いんは嫌やな〜」


 「なるほどねぇ。じゃあ、やっぱり世界の危機なんだねぇ」


 わたしや皆んながどこか他人事の皇太子と白亀と白龍に遠い目になったのは言うまでもない。


 そして、白亀によると神界に十三人いるらしい神達のうちの今回闇堕ちした七人の神達は、修行もせずに遊び暮らし、たまに世界に神の悪戯をする様な奴等なので、わたし達が頑張れば勝てるはずの相手だとの事だった。


 「・・・まあ、個々が全力を出せばだがな?」


 こうして、オネエがどこか行った白亀の言葉に若干の不安を感じながら、わたし達はいつもの討伐メンバーで神界へと向かったのだ。


 ドガーーーーーーーーーーーーーーーンッ!!!


 「ギャハハハハハハハッ!こいつら弱過ぎーっ!」


 「だよなー。何しに来たんだ、お前等?俺達に殺されに来たのか?」


 「何の力も無いくせに、あたし達に楯突くとかバカなんじゃない?」


 「本当にウザいわー!もう世界も一緒に消しちゃおうよ!」


 「そうだな!別に世界が消えても俺達は何も困らないしな!」

  

 「でも、直ぐに消したら面白くないんじゃない?ゆっくり苦しむのを見たいかも!」


 「いいねー!世界に絶望した顔の奴等しかいなくなる感じで行くか!その前にこいつら消そうぜ!」


 そして、目の前の奴等は意地の悪い顔で大笑いしながら頷き合うと、再びわたし達に向かって神力をぶつけて来たのだ。


 ドガーーーーーーーーーーーーーーンッ!!!


 再びわたしは神力をぶつけられ吹っ飛んだのだけど、魔法も武器も怪力も刃が立たない状況に、いったいどうやってこいつらに勝てるのか全く分からなかった。

 

 そして、それは何故か戦いには不参加の四匹の聖獣とハムちゃん達を除いた皆んな一緒の気持ちだと思った。


 『・・・白龍達は戦わないの?』


 わたしはいつもならほぼほぼ痛みとか感じないけど、今現在は結構あちこちまあまあ痛いので若干イラッとしながら聞いてみる事にした。


 「すまんな!俺様達や神使は神に造られたもんやから、こいつらを攻撃してもうたら相討ちで、俺様達は消えてまうんやわ!」


 「だから、世界の存亡はあんた達世界代表にかかってるのよ〜!頑張って〜!」


 『・・・』


 「「「「「「「「「・・・」」」」」」」」」


 こうして、獣人族代表一匹と人間族代表九人VS魔神と化した闇堕ちした神達七人との世界の存亡を賭けた戦いは続行されたのだ。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。