その66
次の日の朝、アルマジロのちらし寿司とアルマジロのお吸い物の朝ご飯をお腹いっぱい食べてから、わたし達は【禁足の塔】の七階へと向かった。
『・・・うわぁ!可わ、グエッ!?』
「リーナ、お前はホンマ学習せんやっちゃの〜。本能のままに生き過ぎやろ?」
「中身が脳筋で能天気ですもの。しょうがないわよ〜」
「拙者には無理でござるが、リーナ様の思うままに生きてる感じは尊敬してるでござるよ!」
「まあ、何やかんやで生命力は強めだから大丈夫なんだろうけどな!」
『・・・』
わたしが四匹の晩ご飯のおかずを減らそうと思ったのは言うまでもない。
そして、わたしは改めて目の前に広がる大草原で、巨大なパンダが思い思いに転がったり追いかけっこをしてるのを見た。
『・・・真っ黒じゃないし普通のパンダだよね?まあ、デカいけど』
「せやな〜。真っ黒やったらパンダっぽいだけのデカいクマやしな〜」
「でも、闇堕ちしてるのよね〜。まあ、戦ってみたら分かると思うわ〜。あ、魔法攻撃も物理攻撃も何でもありよ〜」
「ふーん。そうなんだ?それじゃあ、行こうか」
こうして、魔法攻撃も物理攻撃も何でもありの闇堕ちしたパンダの聖獣VSわたし達の戦いは始まったのだ。
バリバリバリバリッ!
『ギャッ!』
わたしはパンダの雷魔法による攻撃で全身にビリビリとした不快な痛みが走ったけど、何とか見た目パンダだったものに駆け寄り骨を掴んで地面に叩き付けた。
ガッコーーーンッ!
そして、パンダだったものが動かなくなったのを確認してから次のパンダだったものに突撃しに行った。
わたしは最初はデカいと言っても見た目パンダだし討伐するのは可哀想かもなんて思ったのだけど、いざ七階の異世界空間に入ったら、さっきまでののほほんとした感じの青い空に白い雲が浮かぶ大草原が暗雲垂れ込めた殺伐とした荒れ地となったので、めちゃくちゃびっくりした。
そして、それ以上にびっくりしたのはデカいけど白黒の何の変哲もないパンダが、黒い部分を残し後は骨が見えた上に目玉が無くなり口元は汚い乱杭歯でヨダレを垂らした状態の、最早パンダの要素が皆無な化け物になったのにはびっくりしてからイラッとした。
『・・・そろそろ討伐も完了かな〜。って言うか、こいつらって食べるとこ本当に少ないよね〜。腹立つわ〜』
わたしは雷でまあまあ痺れて不快な思いをしたのに、目の前の黒い部分よりも多い骨を大量に残しているパンダ擬きを見ながらまたイラッとした。
ドンガラガッシャーーーーーーーーーーンッ!!!
『ギャーーーーーーーーーーーーーーーーッ!?』
わたしはこれまでと比べ物にならないぐらいの大きな雷の音とその全身に走った衝撃に、思わずタヌキの大絶叫をした。
そして、地面がズシンッ!と揺れたと思ったら、それは目の前に聳え立ったのだ。
「あんた達っ!こいつらも魔法・物理攻撃何でもありよ〜っ!」
『・・・さっきの奴等よりもめっちゃデカくない?って言うか、最早パンダでは無いと思うけどパンダなのかな〜。まあ、食べるとこ増えたし良いか!』
こうして、わたし達VS目の前のフォルムはパンダっぽいけど全身筋肉が発達したムキムキでさっきよりも巨大で真っ黒な闇堕ちしたパンダの聖獣達との第二ラウンドが開始されたのだ。
わたしは振り下ろされた筋肉の塊みたいなパンダの前足を頭で受け止めると、全身に不快な痺れが走った
。
『こいつ全身に雷纏ってるの!?』
そして、感電状態のわたしはパンダの前足に頭をくっつけたま勢い良く持ち上げられると、そのまま地面に叩き付けられたのだけど離れる事は無く、次に持ち上げられて振り回されたのだ。
『わたしだってあんたなんかと離れたいけど離れられないんだから、振り回さないでよっ!目が回るでしょうがっ!』
わたしは本気で目が回りそうだったので何とかしたかったけど、如何せん頭頂部がパンダにくっついてるので、どう頑張ってもパンダに手が届かない状態だった。
そして、振り回されながら周りの状況を見ると、皆んなの物理攻撃も魔法攻撃も、さっきよりも遥かに巨大なパンダの纏う雷に弾かれて思うようにダメージを与えられてない感じだった。
『・・・このままじゃ本当に目が回るしハムちゃん達が心配だし・・・スキル使うか〜』
わたしは超音波攻撃したら弾かれて逆に超音波攻撃を自分達が被弾したハムちゃん達が、あちこちに転がったのを見てスキルを使う事にした。
そして、わたしは神足通をオンにして目の前の巨大パンダと同じぐらいの大きさに変化すると、パンダの前足を掴んで頭から離し持ち上げて、背負投の要領で地面に叩き付けたのだ。
ドッゴーーーーーーーーーーーーーンッ!!!
わたしは目の前に横たわるパンダが動かなくなった事を確認すると、蹴散らされ転がりまくってるハムちゃん達の所に走った。
(((((((えっ!?リーナ様っ!?)))))))
そして、驚くハムちゃん達を横目に巨大パンダを掴んで地面に叩き付けた。
ドッゴーーーーーーーーーーーーーンッ!!!
すると、あちこちで皆んなと戦っていたパンダが一斉にこちらに向かって走って来たので、わたしはさらに巨大化し、わたしと巨大な闇堕ちした真っ黒なパンダ達の大乱闘が始まったのだ。




