その64
(((((((リーナ様!あたし達もお供します!)))))))
そう言うと、ハムちゃん達は騎士服を脱ぎわたしの後ろに並ぶと同じく騎士服を差し出した。
「隊長!俺、騎士団辞めます!申し訳ございません!」
「俺も白龍様達助けたいし脱ぐか〜」
「騎士服脱いだらそれだけ身軽になるしいいんじゃね?」
「どんな美女が寄って来るか見てみたいしな!」
「キツネ肉美味いと言いなぁ」
そして、ニック達も次々と騎士服を脱いで隊長に差し出した。
「・・・お前達・・・ヴァージル、後の事は頼む」
「俺に頼まれてもそれは無理だな」
そして、隊長と副隊長も騎士服を脱いだのだ。
「・・・はあぁぁぁぁ、お前達は何てアホなんだろうねぇ。まあ、僕はそう言うお前達の事は嫌いじゃないけど・・・取り敢えず、お茶でも飲みながら討伐作戦会議でもしようか?」
こうして、わたし達は安全地帯に野営を設置すると、作戦会議をする事になったのだ。
「・・・リーナ!パンケーキお代わりしていい?」
「あ、俺もお代わり〜」
「このモチモチ感ヤバ過ぎじゃね?俺もお代わりな」
「リーナ!俺、ホイップクリームも追加したい!」
「シロップたっぷりも美味いよなぁ」
「リーナ、僕は二枚追加してくれるかい?」
「「・・・」」
『・・・』
(((((((・・・)))))))
わたしはお茶だけだと寂しいかと思ってパンケーキを焼いた所、討伐作戦会議と言うより最早ただのオヤツの時間になっているのでは?と思った。
そして、それは隊長と副隊長と、わたしとパンケーキを焼きまくってるハムちゃん達のスンとした顔を見た瞬間、絶対間違いないと確信した。
「・・・さて、美味しいオヤツも食べた事だし討伐作戦会議をしようか?」
そして、二時間後に漸くパンケーキに満足したらしい皇太子により討伐作戦会議は始まったのだ。
「・・・うーん・・・やっぱり何かしらの情報は欲しいよねぇ」
「聖獣達は属性魔法に特化してるのだから、それを押さえ込むしかないのではないか?」
「閣下。現状、聖獣達の属性魔法に対抗出来そうなのは皇太子殿下の火属性しかないと思われますので白雀は何とかなるでしょう。ですが、白龍の風、白虎の水、白亀に至っては全属性だと思われますので、我々では到底押さえ込むなど無理なのではないでしょうか?」
『それなら、ちょっと宿命通で見てみるか〜』
「リーナ、どこ行くの?白龍様達が気になるの?」
わたしが椅子から降りて玄関の方へと歩き出すとニックにそう聞かれ、そうじゃないけど小さく頷いた。
「じゃあ、俺も行くよ!」
そして、結局皆んな揃って白龍達の様子を見に行ったのだ。
わたしは真っ黒なキツネに鼻の下を伸ばしまくってる白龍に若干の憐れみを感じながら宿命通をオンにして、目の前にいる全員をじっくりと観察した。
『・・・』
そして、わたしが宿命通で見た結果は、闇堕ちしたキツネの聖獣の好物であり弱点はお酒と稲荷寿司と尻尾で、白龍は唐揚げとお酒全般と美女、白虎はハンバーグと日本酒と可愛いもの、白雀は甘口のカレーライスとカルーアミルクと甘酒と小悪魔、白亀はおしゃれおつまみとお酒全般と純粋な眼差し、と言う事が分かった。
『・・・一応、全員共通してるのはお酒か〜。白龍の樽・・・転がってるよね〜』
わたしは良く分からないものもあるけど料理なら何とかなるなと思った。
そして、お酒は白龍の樽がないとどうにも出来ないよな〜と思ったら、白龍の樽も白虎の風呂敷も白雀の背負い籠も、彼等から離れた場所に放置されていたのだ。
そして、わたしは頭陀袋を下ろすと釣竿を取り出し、速攻で樽・風呂敷・背負い籠を釣り上げたのは言うまでもない。
「・・・なるほど。【全員お酒が弱点です。おつまみも作って酔い潰しましょう】ですか」
「リーナ、何故彼等の弱点が分かったのかな?・・・【タヌキの第六感です】・・・ふーん、そうなんだねぇ。まあ、いいや。これと言って良策もないし、取り敢えず、その作戦でいってみようか」
そして、わたしとハムちゃん達は大量のおつまみや料理を作り、お酒は前世で世界最高峰のアルコール度数を誇るあのお酒を色んなお酒とブレンドしてから入り口近くにセッティングしてみたら、見事に闇堕ちしたキツネの聖獣達も白龍達も寄って来て大宴会を始めた。
ブチッ!
ボワッ!
チャリーン!
わたしが泥酔状態で転がってる真っ黒なキツネの尻尾を弱点なんだよね?と思いながら引っ張って千切ると真っ黒なキツネは黒煙となり消え去り、黒煙が消えたその場には大きな金貨が落ちていた。
こうして、わたし達は【禁足の塔】五階の闇堕ちした真っ黒なキツネの聖獣の全討伐と金貨の全回収を晩ご飯までに完了したのだ。




