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その51

 ぷお〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜んっ!!!


 「うわぁ!ハムちゃん達の超音波攻撃って凄いね!」


 わたしは見渡す限りの超低級魔獣が一瞬にして魔石に変わったのを見て、ニックにまるっと同意した。


 「これなら、もう俺達が討伐する事無いんじゃね?」


 「だよな〜!魔石も白龍さんの魔法で回収出来そうだしな〜!」


 「うんうん!これで俺達の騎士服も齧られる事無くなるよな!」


 「それじゃあ、これから俺達の仕事って何するのかなぁ?」


 「おいこら!俺様の魔法はクズ魔石なんぞに使ったら木っ端微塵になるに決まっとるやろが!ちゃっちゃと自分等で集めんかい!」


 わたしはそれなら高額魔石なら大丈夫かと聞いてみたかったけど、まあ、今迄して来なかったと言う事は、たぶんしたくないだけだろうと思った。


 「・・・全部回収したな?次に行くぞ」


 『はっ!』


 わたし達はあの大歓迎会の次の日から通常の仕事に戻っていて、今日は隊長と副隊長と第一班から第七班までの皆んなと、わたし付きの騎士となったハムちゃん達と一緒に朝から領地内の超低級魔獣の討伐をしているのだ。


 グオォォォォォキュルルルルルルルッ!


 「・・・ここで昼休憩とする」


 『はっ!』


 わたしは頭陀袋から携帯食料を取り出すと、ハムちゃん達と並んで齧り始めた。


 (((((((リーナ様。この携帯食料ってあんまり美味しくないですね〜)))))))


 『そうだね〜。一応お腹が膨れて栄養も満点らしいけどね〜』


 わたしもハムちゃん達と同じ感想なのだけど、まあ、一応仕事中だから手軽に食べられるものは前世でも同じ感じだったので、しょうがないよな〜と思った。


 そして、わたし達は今日も今日とて無事に超低級魔獣の討伐終えたのだ。


 『・・・明日からダンジョンに潜るのか〜』


 わたしは超低級魔獣の討伐の日々を送る事一ヶ月、仕事は楽勝だしハムちゃん達のご飯は美味しいしで、幸せな毎日を送っていたら【暗闇の深淵】に再び潜る事となり、明日から討伐遠征に行くのだ。


 『・・・今度はどんな魔獣がいるのかな〜』


 そして、わたしは晩ご飯の男神が作ったカメ肉のパエリアとアヒージョめちゃくちゃ美味しかったな〜と思いながら目を閉じた。


 「あっ!領主様!お疲れ様です!」


 「ご苦労。何か不都合な事は無いか?」


 「はい!大丈夫です!冒険者の俺達なら楽勝です!仕事を与えて下さり本当にありがとうございます!」


 【暗闇の深淵】の第一階層では、せっせと錦魚を捕獲しては色別で箱詰めしている冒険者達が生き生きと働いていた。


 『・・・なるほど〜。これが副隊長が言ってた新事業か〜』


 わたし達が全討伐した事で【暗闇の深淵】の第一階層に出現した錦魚は、仕事の殆ど無い冒険者達へ依頼して捕獲と箱詰めをしてから主に帝都へ輸出されてるのだそうだ。


 そして、その行程での運輸と護衛も冒険者達への依頼と言う形を取っているので、今では冒険者達が仕事が無くて暇な状態は完全に解消されていた。


 ちなみに、冒険者達は仕事上の魔法契約をしているし皆んな根は真面目だそうで、誰一人悪さもせずサボりもせずせっせと働いているらしい。


 わたし達は同じ様に第二階層では閑散期の農家の人達が、第三階層では女性と子供達が中心となって笑顔で働いているのを見てから第四層へと向かった。


 「・・・うわぁ。蛇じゃないよね?え?何だろ?」


 わたしはニックの感想を聞きながら第四層は良く分からない生き物が池の中にウヨウヨしていると聞いてはいたけど、まさかのこいつらだとは全く思ってなかった。


 「・・・ヴァージル。こいつらは食用なのだよな?」


 「はい、閣下。先頃の鑑定の結果ではこの生き物はエルフ族の国の近海のみにいるウナギと出ました。毒性も無く栄養もあり一応食用に適しているようですが如何せん硬い肉質と小骨が多過ぎる為か、エルフ族の国からの輸出はありませんので調理方法も分かりません」

 

 わたしとしてはそれは勿体無いの一言に尽きるのだけど、そう言えばこの世界で鰻の蒲焼って聞いた事無かったなと思った。


 そして、エルフの料理に対して真摯に向き合わなさそうな性格では鰻の蒲焼なんて思い付かないだろうなとも思った。

 

 「リーナ、ウナギを釣るの?」

 

 わたしは頭陀袋から釣竿や炊飯器や調理器具等を出すと、ニックに大きく頷いてから一匹釣り上げた。


 『大きなウナギだね〜。白雀、籠貸して!』


 「いいけど、それ食べる気?」


 わたしはめちゃくちゃ嫌そうな顔の白雀に大きく頷いてからヌルッとはしてるけど、掴めないほどでは無いウナギを手で捌いた。


 そして、副隊長に水洗いして貰うと白雀の籠に入れ蒸し焼き状態の白焼きにすると、適当に作ったタレに潜らせてからBBQコンロで炭火焼きにした。


 「・・・物凄く良い匂いだな」


 こうして、隊長の呟きを尻目に、わたしは食欲を刺激しまくる匂いを撒き散らす鰻の蒲焼を、炊き上がったばかりの艶々ホカホカの白ご飯の上に乗せたのだ。


 


 


 

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