その46
次の日の朝、わたしは身支度を整えると一階に下りた。
『・・・凄い〜っ!!!』
そして、下に下りると忙しく動き回るハムちゃん達が次々とダイニングテーブルに朝ご飯を並べていたのだけど、全く普段は作らない料理ばかりだったので、わたしのテンションが上がりまくったのは言うまでもない。
「おおっ!?朝からえらい豪華やな〜!お前等は何でそんなに料理出来るんや?神に飼われてたんやんな?」
わたしがキョトンとしたハムちゃん達に白龍の言葉を伝えると、彼女達が言うには元々料理をする為に料理好きな神の一人が彼女達を作ったのだけど、その神が作る料理を超えられなかったので飼われる事になったのだそうだ。
(・・・ですから、やっと誰かの為にお料理が出来るので、あたし達本当に幸せなんです!)
(だけど、リーナ様のお料理はわたし達のレシピには無い様なので、教えて頂けたらと思ってます!)
『うん!わたしの知ってるレシピは全部教えるよ〜!』
わたしがこれで食べる専門になれると心の中で小躍りしたのは言うまでもないが、ハムちゃん達の料理を凌駕するらしい神の料理に興味が湧いたのも言うまでもない。
そして、二日目もわたし達は朝から晩まで大宴会をしたのだ。
『・・・今日はわたしが作るからレシピ覚えてね〜』
(((((((はい!リーナ様!)))))))
三日目の朝ご飯は昨日寝る前にハムちゃん達に伝えていた通り、わたしが作る事にした。
「おっ!今日はリーナが作っとるんかいな!朝から餃子は堪らん匂いやな〜」
『白雀、籠貸してくれる?』
「うん!いいよ!」
わたしは餃子を一通り作って焼き上げまですると、ハムちゃん二人に任せた。
そして、白雀の籠でラーメンの麺を作ってからチャーシューを作ると、唐揚げ・麻婆豆腐・炒飯等の、わたしの知る限りのB級中華料理を作りまくった。
『・・・こんなもんかな〜』
「あら?物凄く良い匂いね〜。リーナ、今日のお酒は何を出してくれるのかしら〜?」
わたしは一瞬考えてから白龍の樽で紹興酒を出すと、休暇三日目の本日の大宴会はスタートしたのだ。
バァーンッ!
「・・・リーナーーーーーーっ!!!」
わたし達がB級中華料理の食べ放題飲み放題を満喫していると、お昼前にニックを先頭に第一班が飛び込んで来た。
「リーナっ!知ってるっ!?俺達は休暇中もずっとずーっと演習場で自主練してたんだよっ!?」
わたしはそれはお疲れ様ですと思いながら大きく頷いた。
「なのにっ!この三日間ずっとずーっと良い匂いがしてるんだよっ!?こんなの無理に決まってるよねっ!?」
わたしは何が無理なんだろうと思って、大きく首を傾げた。
『良い匂いなら、別に大丈夫だよね~?』
「ニック〜。リーナには直球のど真ん中を投げた方が早いで〜」
「・・・リーナ。俺達も皆んなとご飯食べたいです」
こうして、三日目からは第一班も大宴会に参加する事となったのだ。
「・・・リーナ、俺達ソファーで寝て良い?」
「ソファーで全員は無理じゃね?」
「だよな〜。って事はジャンケンだな〜」
「おいおい。それはニックが可哀想だろ?」
「それじゃあ、くじ引きかなぁ」
わたしとしては別にジャンケンだろうとくじ引きだろうとしてくれて構わないのだけど、誰かは独身寮に戻る事になり可哀想だと思ったので、以前使っていた高級野営セットをニック達に貸してあげる事にした。
そして、ニック達は笑顔で隣りにテントを設置し、その日はテントで寝て貰ったのだ。
『・・・え?』
わたしは次の日朝、ニック達も独身寮へ帰っただろうと思い、寝ぼけ眼の白虎を連れてテントの撤収に来たのだけど、テントの前の大きなターフの下には物干し台が設置され騎士服が干してあったのだ。
「あっ!リーナ、白虎、おはよう!洗濯物が溜まってたから、今日は朝から洗濯してるんだ!」
わたしは良い笑顔で次々と騎士服を干すニックに、どれだけ溜め込んでいたんだろうと思うぐらいには大量の騎士服を干していた。
「リーナ、何か手伝う事あるか〜?」
「手伝う気はあるけど、俺達が出来る事ってここではないんじゃね?」
「だなぁ。今日は山に入って山菜でも取ってくるかぁ。今ならミョウガとかが取れるよな?」
「それなら良いとこ知ってるぞ!」
『・・・ミョウガ!?色々使えるし欲しい!』
こうして、休暇四日目はお弁当を作って、皆んなで山菜採りに向かう事にしたのだ。




