その45
「・・・って言うか、神使に動物型っていたのね〜」
わたし達はあれからロゼルナイト辺境伯城に戻ると、隊長の執務室で七匹の動物型の神使のハムスターと話しをしていて、勿論、わたしが通訳している。
唯一の動物型の神使である彼女達が堕天して悪魔になったのは何万年も昔の話しらしく、ギリギリ生まれる前だった白亀は存在を知らなかったそうだ。
(((((((ご迷惑をお掛けして本当に申し訳ございませんでした!)))))))
そして、彼女達の話しでは神様に餌を貰っていたのだけど、いっぱい食べていたらめちゃくちゃ大きくなり過ぎたからか餌をくれる頻度が激減した結果、お腹が空いて手当たり次第に食べまくっていたら、ダイエットをさせたかった神にめちゃくちゃ怒られたらしい。
(・・・それでも食べるのを止められなくて食べ続けていたら、お恥ずかしながら堕天してしまったみたいなんです・・・)
(その後も食欲は全く無くならなくて食べ続けてたら、そこは神様が新しく作りたい世界だったみたいなんですけど食べ尽くしたのがバレたんです・・・)
(それで、千年前にとうとう地獄に落とされて断食の強制ダイエットが、もう本当に本当に辛くて・・・)
(でも、ある日地獄の入り口がちょっと割れてるのを見つけたんですよね・・・)
(それで、あたし達頑張って出たら、目の前に食べ物がいっぱいあったんで食べちゃいました・・・)
((本当に申し訳ございませんでした・・・))
わたしは全てを白亀達聖獣と皇太子や隊長達に伝えた。
「・・・それじゃあ、リーナが責任持って飼ってくれるんだよね?」
わたしは皇太子に大きく頷くと、わたしと意思疎通が図れるので隊長が七匹のハムスター達を領地騎士団の騎士の入団許可と領民登録をしてくれたのだ。
『・・・うんまーっ!?えっ!?レバーってこんなに美味しい料理になるのっ!?ハムちゃん達って天才だねっ!』
(((((((リーナ様!お褒め頂きありがとうございます!)))))))
「帰ったで〜。ん?リーナ、お前何食っとるんや?おおっ!?何やこれっ!?めちゃくちゃ美味いやんけっ!?リーナ!これに合う酒出してやっ!」
『うんうん!絶対、お酒も進むよね〜!ハムちゃん達もいっぱい食べて飲もう!』
(((((((はい!リーナ様!)))))))
わたしは早速白龍の樽で純米酒と黒ビールを出すと、白龍とハムちゃん達と乾杯をした。
今日から一週間はわたしや第一班は休暇なので、朝ご飯は何を作ろうかと思っていたら、料理が得意だと言う動物型神使の七匹のハムスター達が作ってくれる事になったのだ。
ちなみに今いるのはロゼルナイト辺境伯城の演習場の片隅に設置した野営セットの建物の中なのだけど、何故ここにいるのかと言うと、ハムスター達の凄まじい食欲は食堂の料理人達に負担を掛け過ぎてしまう為、わたしと聖獣達とハムスター達はここで暮らす事にしたのだ。
「あ、忘れるとこやったわ〜」
そう言って白龍が何も無い空間から出したのは物凄い数の錦魚だった。
『朝から獲って来たの?』
「せやで〜。俺様達はこれから自給自足の生活やからな〜。ま、俺様にとってこんなん朝飯前やしな!」
「ただいま戻ったでござる!」
「ただいま!」
そして、白虎と白雀もそれぞれ山に入って自生してる野菜や果物を取って来てくれたので、とりあえず当分の間は何も必要無さそうだった。
「あら?レバーパテじゃない?リーナ、ワイン出してくれるかしら〜?」
「おい!白亀!俺様達は朝から食材調達して来たんやで?働かざる者食うべからずやぞ!」
すると、二階から下りて来た白亀はニヤリと笑いながら何も無い空間から大量の錦魚や野菜や果物、はたまたお肉の塊を出したのだ。
「これでいいかしら〜?」
こうして、わたしの休暇一日目はレバーパテとバゲットの大宴会から始まったのだ。
『・・・こ、このソーセージ、マジでうんまーっ!?』
ハムちゃん達の料理は本当に本当に美味しいし、わたしには作れない物を作ってくれてるのだけど、レバーパテの次に出来上がった手作りソーセージも絶品だった。
「アカンっ!酒が足りんっ!リーナ!次はドライビールやっ!」
「このソーセージ、パンに挟んでも最高だよ!」
「拙者もパンに挟むでござる!」
「あたし、一生ここに住むわ〜!」
わたしがハムちゃん達の為に大量のお米を炊いてタヌキ丼を作ってあげたら、彼女達は輝く笑顔でいっぱい食べてくれた。
(((((((リーナ様!美味しいです!)))))))
こうして、一日中大宴会をしたわたし達は大満足でその日を終えたのだ。




