その44
ブオーーーーーーーーーーーーーーンッ!!!
『悪魔ってメスなのかな?』
「どうでござろうな。確かめた事は無いでござるからなぁ」
「いやいやいや!彼奴等がメスとか有り得ないって!って言うか、メスだったとしたらあんなデブ俺は無理だぞ!絶対こっちが潰されるしな!」
『・・・』
わたしは白雀って絶対女の子にモテそうにないよな〜と思いながら、今となっては悪魔達の咆哮が泣き叫ぶ声に聞こえて来たので可哀想な気持ちになっていた。
そして、作戦会議の結果、わたし達は夜になってから奇襲攻撃をする事になったのだ。
ブオーーーーーーーーーーーーーーンッ!!!
「・・・えらい勢いで食っとるな〜。白亀、これ夜までもつんかいな?まだ昼やのにほぼほぼ掘り返して食い尽くしとるぞ?」
「そこは大丈夫だと思うわよ〜?まあ、たぶんだけど・・・」
わたしはお昼ご飯の携帯食料を齧りながら悪魔達を見て、どうにか出来ないものかと考えてみた。
『・・・ねぇ、白亀。悪魔達に試してみたい事があるんだけど、やってみてもいい?』
「え?何をするのかしら?あんたの怪力を使うの?」
『まあ、それも使うかな〜』
「それじゃあ、やってみなさいな。彼奴等の攻撃は咆哮なのは忘れないでね?」
わたしは白亀に大きく頷くと、思いついたことを試してみる事にした。
『白虎、風呂敷貸して!白雀の籠も!』
「承知つかまつった!」
「うん!いいよ!」
わたしは皆んなが見守る中、頭陀袋を下ろすと巨大なタヌキ肉の塊を七つ取り出し、適当に塩コショウをして白雀の籠に入れた。
そして、白虎の風呂敷で大きな丸薬を作って、出来上がった巨大なローストタヌキにめり込ませたのだ。
「何や?毒餌かいな?」
「悪魔に毒って効くのかしら?」
わたしは頭陀袋から釣り竿を取り出すと巨大なローストタヌキを針に引っ掛けて、一番近くの悪魔に向かって投擲した。
『えいっ!よしっ!釣れたっ!』
そして、釣り上げた大きな山の様な悪魔はみるみるうちに小さくなっていったので、そのまま引き寄せてみた。
「うわぁ!めっちゃ可愛いっ!」
引き寄せた悪魔を見たニックの叫び声に、まるっと全員が同意するぐらいには、本当に悪魔はわたしと同じぐらいの大きさで丸くて可愛かったのだ。
『・・・でも、ちょっと汚いよね〜』
わたしは土なのか今迄の汚れの蓄積なのか分からないけど、とにかく汚れてる悪魔を綺麗にして貰おうと、副隊長の方に釣り竿にぶら下げたまま差し出してみた。
「・・・私に丸洗いしろと言う事ですか?」
わたしが察しの良い副隊長に大きく頷くと、副隊長はやれやれと言った感じで泡立つ水球を作ってくれたので、その中に悪魔を放り込んだ。
(キャーッ!?何これっ!?えっ!?良い匂いがする〜っ!)
そして、たぶん良い感じに洗い上がったので、また釣り上げると外に出して針を外してみた。
『・・・羽の生えたネズミ?』
(あっ!あたし動物型神使のハムスターです〜!もしかして、美味しい餌をくれた方ですか?)
『まあ、そんな感じかな〜。とりあえず泡だらけだから水洗いするね?』
(宜しくお願い致します!)
そして、察しの良い副隊長が温水球を作ると、ハムスターも察し良くいそいそと飛んで入ったのだ。
「・・・リーナ。お前、悪魔と会話しとるよな?言葉分かるんかいな?」
『うん、分かるみたい』
わたしが白虎の風呂敷で作ったのは、前世では痩せる漢方で有名な丸薬だ。
わたしの前世はいわゆる痩せの大食いと言うやつでダイエットとは無縁の生活だったのだけど、周りの友達や会社の同僚達は常にダイエットを気にしながら生活をしていた。
そんなある日、痩せる漢方を飲み始めた友達が痩せて狂喜乱舞していたので、今回わたしは悪魔にも通用するか試してみたのだ。
『小さくなったら討伐しやすいかな〜ぐらいの気持ちだったんだけど、異世界チートで作った痩せる漢方の効果って凄いね〜』
こうして、残りの六匹も釣り上げてから綺麗に丸洗いしてあげたのだ。
(((((((リーナ様!美味しい餌をありがとうございます!あたし達、リーナ様に一生付いていきます!お役に立てる様に頑張ります!どうぞ宜しくお願い致します!)))))))
『えーっと、白龍どうしよう?何か一生付いてくるらしいんだけど・・・』
「ん?こいつら動物型の神使のハムスターなんやろ?一生付いて来ても大丈夫なんちゃうか?餌代はエライことになりそうやけど、まあ、リーナなら何とか出来るやろ!」
「うんうん!俺も頑張って餌代稼ぐから協力するよ!ハムスターって小さくて可愛いよね!」
そして、堕天して悪魔となっていたらしい動物型の神使のハムスター七匹はわたしのペットとなり、結局今日も世界は平和だったのだ。




