メリーアンの日記
メリーアンは部屋に入り日記をにらんでいた。
日記は私がドナルドと婚約した18歳の時から書いてた。 手元にあるのは、彼と結婚した19歳の時から書いていた5冊だ。 本格的に父から言われた、事業でのこと、社交界で話題の話、天候のことなど明細に書いてある日記帳は私の手元にある。 私が彼に投げつけた日記帳は私が生まれ変わった時、一緒にあったのだ。 今から4年後、私は本格的に事業資金を貯めるため資金を調達したいと思った。
お父様にお金の勉強のため、私が会計アカデミーに行かなかった分の授業料を私名義で銀行に貯金してほしいと、お願いした
このお金を使って、なにか私の出来ることをしてお金を増やしたいと言うと、父は快く了承してくれた。
少ないお金で私にできること、そういえば隣の子爵領のゴムの木で伸び縮みが出来るゴムが新しく開発された、と言っていたが、すこしわけてもらえるかな? 今度、隣の子爵様とライアンがが屋敷に遊びに来た時、頼んでみよう。 お菓子の好きなライアンに美味しいお菓子を作って、少し太めの輪ゴムをたくさん作ってもらうよう、頼もう。 私は、レモンやオレンジの皮を砂糖で煮こみ、それを乾かし、オレンジピールとレモンピールを作った。 母と一緒に桃やリンゴの砂糖漬けも作った。
我が領は、比較的気候が穏やかな場所に土地があるので、小麦粉、野菜、果物が豊富にとれるし、酪農も盛んで、領土は比較的潤っている。 父はそこから上がる利益で様々な事業に参加したり、投資もしている。
そんな父が私が婚約当時、持参金を集めるのに苦労していたのは、一年前にあった天候不良で小麦、野菜の収穫が思うようにいかなかったのが原因で、洞窟採掘の資金投資を反故にしたり、優良債券の一部を売ったりしたのだ。 隣の子爵領も天候不良でさらに貧乏になっていたのに、私は自分の結婚のことばかりに浮かれていて、現実を見ようとしなかった。 自分の愚かさに、今更に恥ずかしいと思った。
あの時はドナルドの伯爵領も大変だったので、何としても、持参金が欲しかったようだ。
結婚も領地のため早めたかったのかもしれない、彼の必死さを愛と勘違いした私は、ほんとうに愚かだったと思う。
ライアン親子が我が館に来た時、私はレモンピールやオレンジピールを入れた、パンを焼いて彼らの前にだした。 メインはローストビーフ、野菜サラダ、野菜と肉のスープ。 どれも私が心をこめて、メイドのエリーと作ったものだ。 デザートは林檎の砂糖漬けにサワークリームをそえたものを
コーヒーと一緒に食べてもらった。 お土産にはたくさんのライアンの好きなビスケットを焼いた。
お土産を渡しながら、私はお願いをしたが、彼らはお願いを快く引き受けてくれ、細長~いゴムをたくさん持って来てくれた。 ライアンとは洞窟探検の約束をして、私はこのゴムと母の使わなくなったシルクのドレスを解き、綺麗な模様のところをゴムに巻き付け、髪を束ねるシュシュを作った。
シュシュで髪を束ね、家族に見せたら、好評だったので、父が子爵領の街の雑貨屋で売ってくれることになった。 伸びるゴムは隣の子爵領で開発したものなので、珍しかったのか、髪をまとめるのに便利だったのか、思いのほかシュシュは若い娘を中心に良く売れて他領からも注文が入った。
今回の費用はタダだったので、私は銀行に預けたお金を少し、殖やした。
今回のシュシュは好評だったので、隣の領にも、長ゴムの注文がたくさん入り、となりのおじさん(領主様)からも感謝された。
今から3年後、天候不順の年がくる、早く新しい洞窟の金を掘り出して、天候不順の年に備えなければ、、、




