薔薇の復讐1
ドナルドはまた私に釣書を送ってきた。 私は父に、少し保留にしてほしいと頼んだ。
前回のパーティーの時、彼は私に「今度メディオン家で小さなパーティーがあるので、是非参加してほしい」と言ってきた。 私はゼルダさんも来るの?と聞いたら「彼は彼女はパーティーには呼んでない」と言った。 ゼルダさんはあなたの婚約者なんでしょう」と聞くと、「勝手に言ってるだけで、僕は彼女には興味がない」と私に言った。 ドナルドの興味があるのは、お金だけだものね、私は心の中でそう思った。 そういえば、いつも彼にうるさく付きまとうゼルダがいない。 屋敷に招待状を送って、気が向いたら遊びに行くと思わせぶりに答えておいた。 ゼルダは、私たちの婚約妨害をしようとしたり、いつも私達に公爵家をかさに着てうるさく付きまとっていた。 私達はほとほと困って彼女が風邪を引きパーティー参加をお休みしてる時、伯爵家で小さなパーティを開き、彼女に私達が仲良くしてるところを彼女に見せつけようと計画したことがあった。
私の記憶では確か秋の初めのこの頃だった。 もし上手くいけば、私は彼女を泣かせ、絶望させることができる。 私はドナルドが大好きな首を少し傾けたポーズで微笑むような、演技をした。
彼は満面な笑みを浮かべて私の手を取った。 最低なドナルド、最低な私。
彼は約束通り、招待状を彼の家の使者を使い、屋敷まで持って来た。 内々と言っていたので、正式なものではなかったが、メディオン家の紋章のある封筒に入っていた。 私はその封筒に、パーティー開始時間を一時間早い時間にして、ロナール公爵家のゼルダに送っておいた。
その日から私は一日なんども薔薇石鹸を使い体を洗ったが、私の汚れはいくら洗ってもとれないように思えた。 せっかく生まれ変わったのに、同じような人生を歩むのか? よくドナルドが私に運命って言ってたけど切れない運命なのかもしれない。
鏡の前の18歳の私は、怖いと震えていたが、鏡の中の私は、何をいまさら言ってるの、と笑っていた。
そんな私をみて弟は、姉様は最近ものすごくきれいだが、ちっとも幸せに見えないと心配してくれた。
私の幸せなんてもうどこにもないのよ、弟よ。




