薔薇の誘惑
私はしばらく何もする気がおこらなかったが、毎朝、まず水風呂に入り、それから暖かい湯をエリーに用意してもらい薔薇オイルに入った薔薇風呂に入り、肌と髪を磨いた。
肌水を入念につけて、寝る前には薔薇のクリームをたっぷりつけて寝た。 私の以前から白かった肌は透き通るように白くなった。 母には若いのにやりすぎだと怒られたけど、化粧品の宣伝のためだと言っておいた。 金褐色だった髪も金色が濃くなりキラキラ輝くような髪になった。
この肌と髪で、今世では、もうやめようと思った社交界に舞い戻ろうと思った。
メイドのエリーと一緒にドレスショップに行き、ドナルド好みのフリルの多くついた、ピンクや白のドレスを買ってきた。 母は私の変化に驚いていたが、何も言わなかった。
私がドナルドに夢中になり、彼好みの服を着ていた時と同じだ。 父は私の変化になにか気になることがあったようだが、やはり何も言わなかった。
化粧もドナルド好みの可愛い風メークにして、すこし猫の目のようなきつく見える目を垂れ目に見えるよう工夫した。 ライアンと一緒にいるときは、いつも素顔でいたのに、自分が自分でなくなるようで怖かったが、ドナルド好みの人形メークが出来た。
ライアンの作ってくれた鏡台で髪を結い化粧をすると、いたたまれない気持ちになるが、前世殺したいほど憎かった男を使って、ゼルダに復讐したかった。
私はエリッサ、エミリア、ネフィナと一緒に再び社交界に戻ってきた。
様々なパーティーに出席して、前世の日記にあったこれから話題になりそうな話を周りの皆に話した。 時々パーティーでエミリアのお兄さまと一緒になることもあるが、私は彼を巻き込みたくなかったので、彼には学問の話以外は話さなかった。 私は、優雅に歩くと誰もが振り返る美女に変身した。
やがて、私達3人は社交界の花、宝石とよばれ、私たちの着ているドレス、使っている化粧品は貴族の令嬢の憧れの対象になった。
私はゼルダとドナルドの参加しそうなパーティーには必ず参加した。
彼に声をかけたりは決してしなかったが、彼の横をさりげなく通った。
彼の視線は明らかに私を追っていた。 ドナルド、もうあなたは私の虜、あなたはもったいぶった態度が好きだったよね。 あなたの理性はいつまでもつの?前世では私があなたに無中になったけど、今度は私が夢中にしてあげる。 私は彼の誘いを待っていた。




