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生まれ変わったメリーアン  作者: 雪風花


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舞踏会の夜

私はライアンの作ってくれた鏡の前に立った。   今日の姿は完璧だ。    今日で、大掛かりなパーティー参加は終わりにしてライアンと2人で子爵領で薔薇水作りに専念しよう、そう思ってた。

朝から、エリーに薔薇オイルのお風呂にいれてもらい、肌も髪も伯爵夫人だった時代のように磨きをかけた。   ドレスは、フランスから取り寄せたレース、イタリアのベルベット、世界から取り寄せた、刺繍糸で刺繍の施されたシンプル形のライアンの目の色と同じ緑色の高級シルクのドレスにした。  父、母から買って貰ったピンクダイヤのネックレスを首に飾り、髪はハーフアップに結い上げ真珠の髪飾りを飾った。  今日は完璧な装いで誰よりも輝こう。  すべては両子爵領の新しい事業のために、、、前世の私は、田舎の子爵出でお洒落には疎かったが、夫のドナルドはパーティー好きで婚約当時からいろいろなパーティーに連れて行ってくれた。

彼の好みにドレスを着せられ、結婚してからはしばらくは彼好みのドレスを着せられ人形のようになっていたが、同じく子爵出のネフィナに会ってからは、2人でいろいろドレスとか髪型とか研究しながら、上級貴族のパーティに参加していた。   今日はそのネフィナに会える。   私はうきうきした気持ちでライアンの迎えを待っていた。

ライアンも今日は正装で私の前に現われた。   私を見つめているだけで、何も言ってはくれなかった。

綺麗だって、言ってほしかったのにな、今日のライアンは素敵だと言うと、僅かに微笑むだけだった。

私は馬車の中でライアンに今日は、特別美味しいものが舞踏会ででるようなので、2人でたくさん食べて、私の知り合いに挨拶して薔薇の香りの石鹸を友人たちに配って早く屋敷に戻ろうと、話した。

彼は自分で作ったきれいな薔薇の絵のついた木箱に入った石鹸をプレゼント用にたくさん持って来てくれた。


夜のとばりがおりると、舞踏会は華やかに始まった。  注目が私達に集まった、私はすぐエリッサを見つけ、彼女に挨拶して、薔薇の石鹸を渡した。  ライアンと一緒にホールの一番奥のテーブルに着き2人で飲み物や食べ物を食べていた。   会いたかったネフィナと会い、挨拶してやはりライアンがもってきた石鹸の箱を渡した。  少しおしゃべりして今度、私のところのお茶会に来てくれるよう頼んだ。

彼女は昔ながらの穏やかさで、今度婚約者と一緒に遊びにいくと約束してくれた。

後は、エミリアに挨拶して帰るつもりだった。 エミリアに挨拶してプレゼントを渡すと、あとからエミリアのお兄さんが来てしまった。   私が彼に挨拶すると、驚いたように、「釣書を出したのに断ってきた人だ」と、笑いながら挨拶してくれた。  彼は今、王立アカデミーの学生でエミリアの言ってたように、穏やかで優しそうな人だった。   エミリアは笑って、お兄様、「失恋記念に一曲踊ってもらったら?」と言ってきた。   私はチラッとライアンを見た、彼は「踊ってくれば」と言ったので一曲だけ踊ってくると言って、ホールの中央に出た。   彼はダンスが上手でダンスを踊りながら、今回の薔薇の水の抽出方法など、いろいろなことを聞いてきて、とても踊っていて楽しかった。   ライアンには申し訳ないけど、いつまでも踊っていたかった、  曲が終わり隣を見ると、なんとドナルドが隣にいた。


彼は恨みに燃えたような目で私を見ていた。  同じ伯爵なら、エミリアのお兄様のほうが、貧乏伯爵の顔だけの人より上等だからね。    私は挑むような目で彼をみた。   彼はその目とは裏腹に私をダンスに誘った。   大げさに断るわけにもいかず、私はドナルドと復讐と決別のダンスを踊った。   


悔しいけど、ステップ、息使いまで彼とぴったりと合った。  婚約時代を含めると、最後の一年を除き8年ほど彼と一緒にいつもダンスを踊っていた。   このドレスもそういえば彼好みのドレスだ。   彼はしきりに私を褒めた。   曲が終わり私はニッコリ笑いながら彼に近づき、あなたが大っ嫌いだ、釣書はとっくに燃やした、もう私に話しかけないで、と彼の耳もとで囁いた。    周りの人達は何を勘違いしたのか、私達2人に拍手をしてくれた。   見回すと、ライアンが消えていた。  そして、私をゼルダ嬢が憎悪の目で見ているのを発見した。   ゼルダ嬢、嫌な女だよねぇ、昔も今も、もう2度と2人にはかかわりたくない。    ライアンを急いで探したが、彼は中庭にポツリといた。   

ごめんね、ライアン、私は今日はズッーと一緒にいるって約束したのに、、、、私はその時、彼と私の間には暗い溝があることを発見した。   大人すぎる私と、年齢より子供っぽいライアン。 

帰りの馬車の中でライアンは「ダンスが上手だった、やっぱりメリーアンは、僕なんかより、、、」何か言いかけてやめてしまった。   そしてそれ以降、彼は何も私に言わなくなってしまった。





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