悲しい再会2 アレクサンダー(サイド)
突然私の前に彼女は現れた。
それも、私と彼女の夢が叶った輝かしい日に一番会いたかった彼女と会えた。
私はこの夢のような瞬間にかなり驚いてしまった。
私が彼女に何か言おうとしたとき、うっとうしい令嬢の手が私に絡んできた。
ビビアンは何も言わず私から逃げて行った。
私は彼女を追おうと、彼女の手を振りほどき、後を追った。
彼女を逃がしたくなかった。
広い構内で途中彼女を見失ったがやっと彼女を見つけた。
私は彼女に駆け寄りたかったが、彼女は私とは違う男の胸に飛び込んでいた。
やはり、私とはもう終わってしまったのか?私とのあの夜2人で交わした秘密の約束はもう忘れてしまったのか?
私はいつか彼女は私の元に戻るという淡い期待を今の二人の様子を見て完全に捨てなくてはいけないことを悟った。
彼女は私の薬が認証されたことのためにアカデミーに来たわけではなく、昔の婚約者のためにここに来ていたのだ。
私は今日の晴れの日に一番見たくない現実を見てしまい失意のうちに私を待つ公爵様のところに戻ったが帰りの馬車に乗ってからも彼女の姿を思い出し失望に打ちのめされたいた。
今年になりロメオもマリオももう伯爵家には手伝いに来なくなった。
やはりそうゆうことだったのか?
幸いもう葡萄の季節は終わり、あとは枝の剪定と余分な蔓を籠用に取り除くだけの作業になったので、2人の手伝いがこなくなりラルフは寂しがっていたが、今は私とラルフ夫妻でなんとか寄り親の公爵家から申し出た手伝いを断り、伯爵領の葡萄ジャムを守っている。
最近私の領の寄り親である侯爵家が何かと、私に関わってくる。
あの山葡萄の林は彼女と私の大切な秘密の場所だ。
彼女の許可なしに勝手に彼女の知らない人々に踏み込ませるわけにはいかないので今まで頑張っていたがいつまで頑張れるのか、私には自信が無くなってきた。
馬車の中ではアカデミーまで送り迎えをしてくれた、公爵様が話しかけてきても、何も話す気力がなかっし彼等と一緒にいることが苦痛でしかたなかった。
今回の薬認証の件も王宮アカデミーの中に公爵家の知人の誰かが公爵家にわざわざ伝えたようだ。
今回馬車の手配も公爵家の寄り子の伯爵の私が公爵家の好意を無下に断るわけにもいかなかったので仕方なく送迎を受け入れたが、私には迷惑以外のなにものでもなかった。
馬車を降りてもお礼の言葉を言うこともできずラルフ夫妻の待つ公爵の屋敷に戻って行った。
ラルフ夫妻に心配を掛けたくなかったが気分が悪いと早々に自分の部屋に引き上げた。




