合同結婚式とワインパーティー
アレクと私は修道院からジゼルさんを連れ出すため再びたくさんの寄付金を持ち、修道院を訪れていた。
院長先生は私たちの訪問を喜び、すっかり私たちのことを前回のことで信用してくれていた。
今回は2日後の結婚式に彼女も是非参加させたと思い、彼女の父親が危篤ということで3日間の外出をお願いした。
やや、乱暴な設定にアレクは少し躊躇していたが、ミモザのお父さんなんて、どうなろうと、知ったことではない。
娘を王のてまえ、当家には関係ないと捨てた親だ。
院長様は快く承諾してくれ、ロメオの馭者で私たちはフェルナンド様が待つ公爵領のフェルナンドの屋敷に急いだ。
ロメオも自分達の結婚式がまじかなのでとても毎日張り切っている。
フェルナンド様は暗くなった庭に出て恋人を首を長くして待っていた。
彼もあれから10か月も彼女に会えなくてさぞ寂しかっただろうが、彼は自分達の未来のためにとても頑張っいる。
恋人達の熱い抱擁に私とアレクはややあてられ気味ではあったが、馬車から食料を下ろし彼の屋敷を後にした。
私は連日、2人の結婚式の準備に忙しい。
伯爵領に出した店はとても順調で毎月たくさんの売上金が入ってくる。
商家3人娘も思わぬ金額に親達に結婚の結納金は自分達で出すと言っているようだ。
そういえば、3人娘にもチラホラ婚約、結婚話がでているようだ。
ロメオとマリオに結婚式のウェデングドレスは私たちの作品だ。
わたし、3人娘、兄様の婚約者のカリナ様、ローズ、刺繍はローズのお母様、皆のあこがれをこのドレスに込めて幸せを祈り作った。
ロメオもマリオも連日伯爵領のブドウの林に行き、アレクやラルフ達と一緒にワインとジャム作りに頑張っている。
自分達が飲む屋敷用のワインは瓶に入れ、ワイン樽もすでに8樽ほどで来ている。
自分達の結婚式に飲むワインもあるので、ワイン職人さながらに気合が入っている。
今年の山ぶどうはラルフが棚を作ったり、木々の手入れをしてくれていたので、とても出来がよかった。
ワインも出来、結婚式に出す料理デザートなど料理長、アンナさんを中心にいろいろ考えている。
私の護衛の結婚式なので、お客様はあまり呼ばないが、メインゲストとしてアルフレッド様、ジゼル様を予定している。
結婚式の前日だが、私はフェルナンド様とジゼル様をつれてアレクの屋敷を訪れた。
ジゼル様とフェルナンド様に青い空の下ブドウ狩りをさせてあげたかった。
2人はわずかな間の再会なので、ブドウ狩りよりベッドの中にいたほうが良かったのかもしれないけどね。
ブドウ狩りの後は今回はラルフの奥様のミモザさんが用意してくれた昼食をぶどう棚の下で食べた。
ミモザさんは料理が上手で時々公爵領の厨房にも顔を出してくれるので、アンナさんとも仲が良く、みるみる調理パンも上手く作れアレクにも美味しい食事を提供してくれる。
ミモザさんの美味しい料理を毎日食べているので、アレクもラルフさんも顔色がとても良い。
アレクの領土もジャムの特産品や農業の収入があがり、ラルフさん達には山ぶどうの籠の収入も入るので。伯爵領でラルフさんの給金を払うと言い出したが、私はアレクの薬がロイヤルアカデミーに認証されるまでは自分で出したいと彼に言った。
ブドウ狩りを終えて、伯爵邸でお茶を飲み、私たちは明日の結婚式に備えるため、伯爵邸を早々に出て、馬車で公爵領に戻った。
馬車の中でジゼル様はとてもたのしそうに笑った。
フェルナンド様もそんなジゼル様を見て嬉しそうだった。
穏やかで優しい日差しの中、そんな2人を見て私は幸せだった。
結婚式は新しい教会の司教様を侯爵邸に呼び、皆の祝福の中で行われた。
美味しいワインを飲み、食事をして、楽しんだ。
美しい花嫁さんを見て、ロメオもマリオもとても幸せそうだった。
ロメオもマリオも頼もしい優しい夫になるだろう、そんなことを思っていると、隣にいるアレクが急に私の手を握ってきた。
私も彼の手を握り返した。 そして、その時に私はいつの日かアレクの花嫁さんになりたいと思った。
私はアレクと2人でカリナ様と兄様のところに行き、熱々カップルたちに来年は2人の番だね、と冷やかしたり、ローズとアルフレッド様のところで、早く婚約しなさいと言ったり、フェルナンド様のところにでは2人は結婚式をみて熱々になっていて、2人の世界に入り込んでいたので、フェルナンドの頭にワインでもかけてやろうかと思ったが、悪役令嬢になるのでやめておいた。
ロメオとマリオにはお酒好きなのであまりワインを飲ませたくない。
私は調子に乗ってグイグイワインを飲んでいる2人にそんなに飲むと今夜、花嫁さんに嫌われるよと脅かしてやった。
私もちょっぴりワインに酔ってしまったかな? そんな私を見て、アレクは焦りながら、笑っていた。
アレクは帰りがけ、明日ジゼル様を2人で修道院まで送って行こう、彼と約束していたが、私はこの約束を守ることが出来なかった。
私は張り切りすぎて疲れてしまったのか、ワインを飲みすぎてしまったのかわからないが、急に眠くなってしまった。
私は皆の心配をよそに早めにベッドに入り眠りについた。
そして、その夜とても恐ろしい夢を見てしまった。




