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悪役令嬢って誰ですか?  作者: 雪風花


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貴族学校でのロイド

ロイドは貴族学園に行くようになり、毎日勉強に励んでいる。

彼は平民枠でこの学園に入ったが、侯爵家の馬車で毎日学園に通っていたので、彼をいじめるようなことはなかった。

公爵家の港で王国の船が頻繁に出入りすることで王国とのかかわりも貴族の皆が知っていたので、貴族の生徒達は彼を遠巻きに見ていることが多くロイドはまだ友人は作れなかったが、彼は勉強を邪魔されることもなく毎日が平穏に過ぎていった。

学園の先生方も我が公爵家が毎年多額の寄付をしていることを知っていて、ロイドには親切に対応してくれているようだ。

私はアンドレが彼に何かしてくるような気がして心配していたが、何事もなく過ぎていき、ほっとしていた。

ただ私とアレクの間には元婚約者という大きな壁が出来てしまい、私はなかなかその壁を乗り越えることが出来なかった。


既製服の店も徐々に広まり、今では平民、貴族にかかわらず、たくさんのお客様が他領から買いに来るようになった。     

小さな伯爵領の街もだいぶ賑やかになってきた。

私は街にわずかにある飲食店に他領から来た人たちにサンドイッチやハンバーグのような軽食を出すことを提案した。

私がアンナさんから作ってもらった見本の総菜パンは飲食店の店主にもとても好評でどの飲食店も取り入れてくれた。

この試みは好評でこの街に来た買い物客は店で食べたり、そのうちサンドイッチをお土産に持って帰ったり帰りがて食べたりして、サンドイッチに挟むジャムも爆発的に売れてきた。

もともと私の店で出してもすぐ売り切れるジャムだが、受注が追い付かず、やはり作業場を作ることをアレクと検討している。

3人娘の商家でも既製服を扱っている。

私と3人娘と兄様の婚約者のカリナ様、ローズも加わり私の館で、毎回賑やかに作戦会議を開いている。

シンプルなブラウス、スカートは好評だが、最終的には他の大きな商会に追いつかれてしまうと思うのでデザインで勝負するドレスの既製服を作ることにした。

アレクの伯爵家には週に一度位顔をだすが、彼は今、ジャム作りに追われなかなか手付かずになってしまった研究室で薬草から薬品を作り出そうと一生懸命取り組んでいる。

私はそんな彼の姿が好きだ。   応援したいと心から思う

もしこの国に起きる奇病を治せる薬が出来れば、彼は薬草や薬品で第一人者になり、この伯爵領も有名になる。

執事のラルフさんに支えられ、彼の地道な領地視察、農業改革も実を結ぶようになり今年の作物の出来は良い予想が出ている。

彼の領土が豊かになれば、ジャム作りではなく好きな研究に打ち込めるかもしれない。

それまでは私の過去を彼に隠し何とか彼のそばにいよう。

私は何事もないように彼に接しているが、私の思いは複雑だった。


そんな時、貴族学園に通うロイドから、私にかなり困難なお願いをされてしまった。

「姉様、僕に熱心に勉強教えてくれる先生がいて、いろいろ話してるうちに今度一度夏休みに屋敷を訪問したいといっているんだけど、彼は姉様のことをよく聞いてきて、姉様が僕たちに美味しいお菓子や料理を作ってくれると言ったら是非姉様の手料理が食べに遊びに行きたいと言っていたが、了承してよいか」 とのロイドの問いかけに嫌な予感がして、名を聞いたら、アンドレと答えた。

アンドレ、やはり彼はロイドを使い私を苦しめるため、私に会いに来るのだ、でももし私が彼の要求を拒否すれば、今度はロイドにどんな形で災いが起きるかわからない。

元婚約者が私のもとに再び会いに来る。

私は彼から逃げずに彼に会い、過去のことを彼に謝らなくてはいけないのかもしれない、3日間悩んだあげくに、私は学園がなる休みになったら、彼が公爵領の館に来ることを了承した。

このことをお父様と兄様に話したら、お父様は眉をしかめて、お兄さまはかなり怒った様子だったが、私は一度彼にも私がしたことについて、謝罪しなければならないと言い彼に屋敷に来ることを許可してくれるよう頼んだ。

日にちが決まれば、その日は屋敷中の人が私と彼を見守るようにして、私にはロメオとマリオの他、屋敷から2人の護衛をつけるお父様がいうので、そんな護衛ばかりつけたら、彼に素直に謝ることは難しいといった。    

兄様まで私の側に付き添ってくれるという。

家族の過保護な反応には驚いたが、私は2人のその気持ちを嬉しく思った。

ロイドは学園でアンドレに熱心に勉強を教えてもらっている、私は口の中でなんども繰り返し呟いた。


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