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悪役令嬢って誰ですか?  作者: 雪風花


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伯爵アレクサンダーの慟哭と、どうでも王子フェルナンドの驚き

アレクはそろそろビビアンが来てくれのか、待ち遠しい思いで待っていた。

そろそろラルフ夫妻も我が領主館にくるので、彼女も打ち合わせのためたくさんのパンをもってやってきてくれるだろう。  

朝になると、庭をなんども行ったり来たりしながら、馬車が来るのをまっていた。

やがて馬車でやってきたのはロメオとマリオだけであった。

ぶどうの収穫はまだ続いていて、ジャム作りも頑張っているので、ビビアンの護衛の2人だけで来ることも多いが多少がっかりしてしまった。

ロメオがついてすぐ、たくさんの調理パンを出してきてくれたが、あまり嬉しくなかった。

そして、おもむろに彼女の分厚い彼女の手紙を私に差し出した。


ロメオとラルフには、自分達でお茶を入れてもらい、先に昼食を食べていてと言い残し、私はその手紙をしばらく会ってない彼女からのラブレターだと思い、大切に胸に抱き自分の部屋にいった。

彼女に手紙の最初を読み、私は心臓がドキドキした。

そこには王子と婚約した、との文章が書いてあった。

彼女は婚約のことを何も私に言わなかった。

私は手紙をそこから先は読めず、しばらく椅子に座り、ぼんやりとしていた。

私は彼女の婚約者を気取っていたが、彼女にとっては私はただの退屈しのぎだったのか?


私は眩暈がして、そのままその部屋のベッドに倒れこんだ。

よくよく考えれば、彼女のような美しい公爵令嬢が私のような貧乏伯爵を相手にしてくれるはずはないし、彼女にとっては、単なる気まぐれにすぎないのか? 私は彼女に今まで頼り切っていた。

彼女にいない未来を考えると目の前が真っ暗になり、床から起きる気にならなかった。


しばらくして、マリオがなかなか戻らない私を心配して様子を見に来た。

「アレク坊ちゃん、どうなさったのですか?」 との問いに、私は顔をあげた。

私は泣いていたのか、唇を震わせるその様子に彼は早々に部屋から引き上げていった。

私が2時間ほどして食堂に戻った時彼等はすでにいなかった。

私はビビアンとはこれきり縁がきれてしまうのか、と寂しさが胸にあふれた。


そのころ、どうでも王子フェルナンドもまた戸惑っていた。

昨日公爵邸に着くと私のことを王家から預かった客人だと紹介してくれた。

悪役顔の2人の屋敷はどんだけ殺風景なのか想像していたが、屋敷の皆は仲が良く屋敷は暖かかった。

私はすぐに2人に書斎に呼ばれ、明日から私の侯爵領の偵察に秘書として同行してもらう、と公爵家の主のほうが言った。

「本日は食事をして、早く休みように、、」と息子のほうが私に言った。

エランドール公爵家の皆と食事したが、出された夕食はどれも王宮では食べたことのない美味しい物ばかりだった。   

食後出されたワインは飲むとほんのり体が暖かくなった。

そして驚いたことに派手な衣装で城に現われた悪役令嬢は美しい令嬢になって穏やかに皆の明日の予定を聞いていた。

わたしはキツネに化かされたように思え、彼女を凝視していた。

次の日から早朝から伯爵は娘の作った弁当を受取り、屋敷の皆に見送られ、私を連れ侯爵領の広々した領地をまわっていた。

馬車が進むほど、私は城で出来事が遠く感じられ。頭にあったモヤモヤが消えて少し希望が見えてきたような気分になった、




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