お父様と兄様の困惑と私の静かなる怒り
父と兄が城から青い顔をして帰ってきた。
2人とも青鬼だ、と思ったが私は父に王に今回の婚約打診の件がどうなったのか聞いた。
父の顔がだんだんと青から赤い変わった。
兄は「贈呈したワインの色が綺麗でその場で飲んだんだが、王妃様が大変喜んでくれ、王から製造のことを聞かれてそこから話がおかしな方向にいってしまった」と私に話した。
私達は製造方法はビビアンに秘密にしてくれと頼まれていたので王に父が「話すことが当家の秘密で出来ないと言う」と、王はそれならなおさら私たちの一家と婚姻関係を結びたいと言ってきた。
父は私に「ビビアンにはすでに婚約者がいる、と言うとそれならまだ婚約者のいない、兄を王女の婿に迎えるといってきた、そんなことをしたら、我が公爵家はいったいどうなるのか? 王女はまだ9歳だ、政略結婚とは言えそくんな理不尽が許されるのか」怒りながら言った。
兄様まだぐずぐずしてカリナ様に釣書もまだ出してなかったのか? 直接伯爵家に行き婚約を申し込むと言ってので、後手にまわってしまったか?
私は兄にすぐカリナ様に婚約を申し込んできて、と言い、ここは私、悪役令嬢に任せてくださいと、父と兄に言った。
ここは私がお城にあがり、直接王様に断りをいれましょう、ワインのことも何とか王に交渉してきましょう、このことはアレクには心配するので内緒にしてくださいと2人に言った。
彼は今伯爵家を何とか立て直そうと努力している。
ラルフ夫婦が協力してくれれば、必ず上手くいく、彼に私のことで悩んでほしくないと私は思った。
今度お城から召集がかかれば、私は単独でお城に行くと2人に言った。
また父と兄が一緒に行き私のことでトラブルがおこれば、お家断絶の憂き目にあう可能性がある。
私が行ってだめなら、私が犠牲になり修道院にでもどこにでも行くので私を侯爵家から切ればよい。
もちろんアレクの伯爵家を巻き込みたくはない。
私は異世界からの転生者だ。 私を暖かく受け入れてくれた父や兄に恩返しがしたい。
私はサリーに相談して、極彩色の特別に目立つドレスを用意するように頼んだ。
私は王や王子に嫌われそうな濃いメークをして、悪役令嬢そのもので城にあがろうと思う。
そして兄にはすでに心に思う人がいて、婚約を申し込んでいると、王にはっきり言おう。
私がサリーの用意してくれたドレスを着て、濃く派手なメークをして、鞭を持った姿はまさに悪役令嬢だった。
これならどんな男も顔をそむけるだろう。
私は城からの召集の日を静かに待つのであった。




