お店開店
午前中、私はアニーさんと一緒に新しくオープンする店に来ていた。
馬車で送ってくれてマリオには午後股迎えに来てもらうよう頼み、彼には伯爵邸に戻りロメオと一緒に引き続きブドウの収穫のお手伝いをするように言った。
カリナ様の提案でこの店は古めかしく若い令嬢が入りづらそうなので店の前に可愛い絵の看板を置くことにした。
しばらくするとこの店にやとった夫人がやってきて、少しの打合せの後、店をオープンさせた。
なかなかお客さんはこなかったが、やがて一人の令嬢が興味深気に店を覗き中に入ってきた。
ポシェットを見ている、そして、ポシェットを手にとった。
私は彼女にちかより、ポシェットを斜めにかけてみた。
中にはハンカチや出歩くときもちあるく小物、財布を入れるようすすめた。
彼女は使い方を納得して、レースのついた物と花の刺繍の入ったものを買って行った。
さらに店にはもう一人の婦人がはいってきた。
彼女は3色のスカーフを何度も見て、薄桃色のスカーフとクリーム色のスカーフと金色のスカーフ止めを買ってくれた。 自分の肩にクリーム色のスカーフをかけ、スカーフ止めで止めた。
とてもお似合いです、と私が言うと、「肩が暖かい」と満足気に店を出たが、また戻ってきて、籠とブドウのジャムを買ってくれた。
「こちらのものは伯爵領にある木から作ったものでどこにも売っていません、ジャムはパンやビスケットに着けると美味しいです」と店員が説明すると、嬉しそうにジャムもう一つ買ってくれた。
アニーさんと私はこの会話を聞いて、この人ならこの店をまかせて大丈夫だと思った。
お昼も近づいてきたので、私たちは店で持参した調理パンを食べた。
店で湯が沸かせるので、持ってきたお茶で茶を飲みながら食べたが、店員のロザリンは初めて食べる調理パンに感激していた。
私もお店を開くなら、パン屋とかファストフードの店がよかったんだけどね。
午後になるとまた数人お客が現れ、ポシェット、スカーフ、ジャムを数点買ってくれた。
皆口々にどれも素敵でどれも欲しい、と言ってくれ、商品をほめてくれた。
スカーフ止めと籠は少し値段が高かったので、見るだけの人が多かったが、手ごたえはあった。
サリーは次にきて売れ残っていたら全部うちの商会で買い取り、今の値段の倍で売ってあげると冗談とも本気ともとれる、怖いことを言って笑ったが、目は本気で笑ってなかった。
最終的にポシェット10個、スカーフ9枚、スカーフ止め1個、ジャム6個,籠1つが一日目で売れた。
明日はスカーレット、明後日はレイナと店に来る約束をしている。
皆自分たちの作品のある店を見たいものね。
アニーの提案でポシェットにも紙マネキンを作り店に置くことにした。
2日目には昨日来てくれたお客様たちが、友人を連れて来てくれ、倍以上の数量が売れ、籠も2つ売れ、スカーフ止めも5個売れた。
3日目はあまり大きくない店はたくさんの人でにぎわっていた。
3日間でポシェット55個、スカーフ110枚、スカーフ止め30個、ジャム18個売れ、籠はすべて完売してしまった。
初めて見るものだろうか、スカーフの売れ行きが良く早急にもっと作らなくてはいけない。
薄桃色と萌黄色とクリーム色、各50枚しか作れなかったが、まだ布は残っている。
萌黄色は少し要望した色より濃い色に染まったが、落ち着きがあり、若い娘、中高年の夫人にも人気があった。
スカーフ止めも20個しか残っておらず、お金持ちの令嬢が何人か訪れ、スカーフとスカーフ止めのいろいろな種類をたくさん買ってくれたが、友人に見せたら欲しがる人もいると思うので近じか友人を連れて買いに来るとのことだった。
時間がかかるのでまた注文しておかなくてはならない。
髪飾りも注文してあるので、取りに行くときまた注文しておこう。
今回5種類の模様の金と銀にしたが、選ぶ方が楽しいが作る方は一人では大変なので、3種類にしようかと思う。
とりあえず、ジャムは補給しなければならないが、今の季節限定だとしても、彼には他に仕事がたくさんあり、アレク一人で作るのは大変だろうと思った。
私も毎日店にこられれわけでないので、店の物がすべて売れてしまえば、すこし休業しなくてはいけなくなる可能性がある。
このぶんだと、あと一人店員を雇わなくてはいけない。
あと5日ほど店を開き、様子をみるしかない、皆で相談しながら作った店だから、皆とこれからの店のことを相談しなくてはいけない。




