美味しいワイン
朝からバタバタ厨房でお昼持って行くサンドイッチを作った。
今日は時間がないので簡単にチーズと野菜をはさんだサンドイッチだ。
2人の護衛を連れ私は馬車でアレクの待つ伯爵家に向かった。
アレクとラルフは屋敷の外で畑に井戸水をまいていた。
私達はさっそくアレクの薬草研究室にいった。
大きな机の上に私のワインの瓶が置かれていた。
アレクの提案でまず、目の細かいざるでワインを越そうといった。
アレクは薬草や液体の薬ポーションを作っているのでいろいろな器具が揃っている。
アレクは大きな空の瓶を持って来て、その中に越したワインを入れてみた。
そしてその後きれいに熱湯消毒した布でワインをこしてまた私の瓶にもどした。
この時ロメオとマリオが気の合った作業で布を持ち、ラルフが上手に布でブドウ液を越していく。
それを何度か繰り返すつもりだったが、アレクがだいぶきれいに不純物が取り除けたので、チュウブでクラッキングして上のすんだワインを瓶に戻そうと言った。
さすが、薬草の研究をしているだけあり、いろいろなことを知っている。
機械を使いわたしたちはきれいに澄んだワインを自分の瓶に戻した。
私たちはコップで出来上がった生ワインを飲んでみた。
フルーティですっきりした味でアルコール度も程よくあった。
アレクはあと二日ほど発酵させて、アルコール度をさらに増すらしい。
ロメオとマリオのワインは3日後とアルコール度をさらにたかくするらしい。
皆自分達のワインが出来て、飲むのを楽しみにしている。
ワインは空気に触れるとさらに発酵してしまうので、ラルフがこの瓶のワインの位置ぴったりの木の蓋を作ってくれるという。
まったくどこまで器用なのか、彼は本当に何から何までできる。
無人島で流されることがあれば、私は迷わず、アレクではなく、彼を選ぶとおもってしまった。
こんなことを考えるなんて、すでにワインを2杯飲んだだけで、私は酔ってしまったのかしらん。
皆は、美味しいと言いながら、ガンガン、と飲んでいる。
私のワインをそんなに飲まないで、、、と思ったがまあ、半分以上彼らが作ったのでにこやかに見ていた。
私はチーズサンドを彼等の前に出した。 よかった、チーズサンドとワインはすごく合う。
私ももう一杯ワインを飲みながらサンドイッチを食べた。
アレクにワインを飲んだら、眠くなって、午後は面接に行かないといけないのに、と言うと、「ベッドで少し寝たら」と言ってきた。
アレクのベッドはお断り、以前のことを思い出すと少し恥ずかしいので、外の風にあたりに行った。
アレクも私に着いてきたが、別に話すこともないので、ワインの話をした。
ワインをこの伯爵家で大量に作るのは手間がかかり、無理なので、管理の簡単な瓶詰のジャムに変更しようと言うと彼もワインは自分達の楽しみのために作ろうと賛成してくれた。
秋の風が心地よく酔いはすぐさめた。
私はマリオを連れ馬車で自分の店に向かった。
ロメオは、というと酒に弱いのか、なんだか酔って寝てしまったようだ。
ラルフは彼をみて、「だらしない」と笑っていたが、大きな体に似合わずロメオは可愛いところがあるのね、と私は思った
さっそく館に帰ったら、お父様と兄様にも飲んでもらおう。
屋敷用に6つ瓶でワインを作ったので屋敷の皆に飲んでもらおうと思った。
年末年始のワインはその前にたぶん飲んでしまうのであと2樽、出来れば作ってもらおう、と欲がでてしまったけど、ワイン作りは手間のかかる重労働だから、ワイン職人のロメオさんとマリオさんとラルフにお願いしなくてはいけない。
アレクの連絡で募集していた店員希望の人が7人ほどきていた。
皆アレクが調べてくれて身元の確かな人達だったが、その中に若くして未亡人になってしまった人がいた。 彼女は洋裁がやはり得意でお洒落装飾品にはとても興味がある人だった。
私とも話が合ったので、その人に来てもらうことにした。
後の人たちにはわざわざ面接に来てくれたので少しだが、お金を渡した。
未亡人以外はあまりお金に困っていない興味本位で応募してきた人達だったので、不採用にした。
アレクの屋敷に戻った時には瓶の上蓋は完成しており、乾燥室で乾燥させていた。
ロメオもお酒が抜けたようで、帰りの馬車の馭者を務めると言う。
出来立ての生ワインを馬車に入れ、いざ我が家に帰りますわよ。




