アレクの屋敷にて、
私は籠一杯の野菜を馬車に積み、ロメオと一緒にアレクの館に午前中からやってきた。
父も兄も婚約者のところに行くと言ったので何も言わなかった。
庭の入口は閉まっていたが裏木戸は開いていて、裏の玄関は開いていた。
私とロメオは、屋敷に入り私は厨房を少し片づけ野菜スープに作った。
ロメオはとなりにある応接室もきれいに掃除している。
元傭兵だけに彼らはなんでも優秀にこなせる。 野外での料理も得意らしい。
今日はマリオは兄について、領土の見守りに出かけた。
やはり彼も優秀なので、兄は2人の私の護衛のどちらか一人をお供に連れてでることも多くなっている。
王家から正式に報奨金を貰ったら、私の報奨金から彼らにも出すので、兄様にも彼らを気に入ってもらい嬉しい。
彼等のためにも、たくさん、報奨金を上乗せしてくれることを希望する。
昼近くになるとアレクが屋敷に戻ってきた。
取り調べの結果、子爵領、港のある公爵領が関連してるらしいが公爵領は伯爵家では取り調べができないので、公爵様にはその事件のことを連絡した、と言った。
私のいる父や兄のにらみの効いた公爵領にはまだ甘く眠くなる粉は入ってないようだが、いつの間にか充満してるおそれはある。
あの甘い香りは特徴があるので、忘れることができない。
父と兄にも甘い眠気を誘う粉のことをもっと詳しく話して、警告しておいたほうがよいのかな?
後の調べで、私の食べた危険な果物は森に生えている毒性の強い実で良く似た果物と間違えて皿に入ってしまったらしい。
あの小さな実を食べたばかりに、私は酷いことになってしまった。
もっと大きな果物にかぶりついていれば良かったと思った。
これに関しては運がたまたま悪いだけだったのかもしれないが、部屋で炊かれていた白い粉のようなものは甘い香りで眠りを誘うだけではなく、常習性があり、何度か使い続けていると体に悪影響が出てしまうらしい。
今は公爵領の牢屋にいるが、あの屋敷に通っていた何人かはすでに中毒症状がでているらしい。
アレクも中毒を回復させる薬を作っていろいろ飲ませているらしいが、まだ特効薬は見つからず、彼等を回復させるには、時間がかかりそうだ。
やはり一人、庭、畑、薬草の管理できれば、下働きの出来る人を雇うべきだと思った。
ロメオやマリオに知り合いの隊をやめた傭兵さんで、器用で畑仕事が好きな人がいないか聞いてみよと思う。
私は伯爵家で食事をとり伯爵家を後にして、自分の店を訪れた。
店の隣の倉庫の中を確認したが、倉庫にはすでに品物がなく、大きな木の台が2点残っているだけだった。
この台にきれいな布を被せ、ポシェットの見本、スカーフの見本を並べてみようか?
などと思い、求人広告を店の入り口に張り付けた。
募集、洋裁が好きな方店番が出来る方、年齢は問いませんと、募集広告に書いて面接日と面接時間を書いて置いた。
面接で誰か良い人が来てくれることを願いながら、店を後にした。




