伯爵邸のアレクザンダー
ビビアンは、午前中に焼いた大量のパンを持って、アレクサンダーの屋敷に行った。
私達が屋敷に入ると彼は慌てて玄関に出てきた。
髪はモシャモシャ、なんだか顔はげっそりしていた。 病気でもしたのか?と私が聞くと、お腹がすいて、調子が悪いと言ってきた。 そんな捨て犬みたいな目で私を見ても、困るんですけど、、、
私だって、そんなに暇ではないんだからね。 せめて身の回りを世話する、メイドさんを一人雇えばとアレクに言ったら、「ビビアンが世話をしてくれればよい」と私に言ってきた。
これには護衛2人も苦笑い。 私はあなたのメイドではない、と思ったがお腹がすいて倒れられても困るので、さっそく厨房でお茶を作り、持ってきたハンバーグとチーズ入りのパンを彼の前において、皆で昼食にした。 この間と一緒で部屋はまるでかたずいていなかった。
アレクは、ここ3日ほど子爵領のある場所を調べていたらしい。
そこでは夜な夜な不純なパーティがあるらしいとの通報があったのだ。
それは伯爵領の防衛隊の仕事だと思うが、防衛隊の方でも、なかなか尻尾がつかめないらしい。
彼はその場所を昼間行き見張っていたようだ。
私も手伝おうか? と彼に言うと「危険だから手出しは無用」と言われたが、面白そうだからぜひパーティに参加してみようと思った。
私がその場所に潜入して、場所を確認したら、防衛隊と一緒に踏み込めばよい。
こう見えても潜入捜査は得意だ。
今日は少し厨房を片付けて、部屋を使いやすいように家具を移動しようと思う。
一人で屋敷に住むのは、いくらお金がなくても、せめて、いろいろ手助けしてくれる人を雇った方が良いと助言してあげた。
アレクは植物を育てるのが好きで薬草園の他少しばかり彼が作っている畑にも野菜が植えてあったがうえたばかりなのか、育ちが悪かった。
厨房を片付けながら、少しの野菜と薬草で簡単なスープをたくさん作った。
彼の作った薬草園には香草で体に良さそうな草がたくさんあった。
私も父や兄様、ローズのお母様のために、薬草の効能を聞き彼からもらおうと思う。
護衛の皆も手伝い、居間の家具を配置換えしてみた。
そのあと、ロイド達の両親のお店のことを彼に話しておいた。
その時、伯爵家の連絡係から、防衛隊から、明日秘密のパーティが行われるようだ、との連絡があったとアレクに告げた。
私も明日、彼等を現行犯で逮捕するため、協力すると、アレクに言い護衛と馬車で公爵領に戻った。
明日、私も活躍するわよ。 父にも兄にも心配するので、このことは黙っていることにした。




