パン焼き名人のアンナ
今日は午前中、ローズの知人のアンナさんの面接が行われる。
面接と言っても、ローズの紹介なので仕事の打合せが主だ。
アンナさんは、ローズの知り合いで、ローズのお母さんの友達らしい。
アンナさんは元、子爵領主の第2婦人であったが、子爵当主の奥方は体が弱く子供が生まれると、ほとんど自分の部屋から出てこない人だったので、彼女の世話とご主人の世話、子供の世話を彼女一人がやっていた。
奥様が亡くなり、子爵は彼女と新しく人生をやり直したかったみたいだが、息子に反対されそれは叶わなかったみたい。
それでも、その何年か後、領を息子が継ぎ、元子爵は自分は引退してアンナさんと一緒に小さな家に移り住んでいたが2年後。病になってしまった。
2年彼の介護して暮らしていたが、去年彼は亡くなり、正式に婚姻できなかった彼女は小さな家と僅かなお金を貰っただけだった。
彼女は、料理が得意で、特にパンを上手に焼くことにたけている。
生活の足しにとパンを焼き、好評なので近所の人に買ってもらっていたが、ローズの紹介で我が公爵家に来てもらうことになった。
ローズから私の話は聞いていたらしいが、私は以前は悪役令嬢で有名だったらしく、酷く緊張していた。 そんな彼女に私がお茶と自家製のケーキを勧め、彼女の話を聞いていた。
彼女は長細いパンも丸いパンの形も焼けるそうだ。 これなら、ちょっとした惣菜パンも作れそう。
いろいろ話してるうちに私は彼女の苦労を思い、気の毒になった。
もうすこし子爵がしっかり彼女を守ってあげれば、こんな中途半端な立場にはならないで済んだのに、、、
嫡男も自分の母を介護してもらい、自分達も彼女のご飯出育ったはずなのに、薄情な奴だ。
父親の愛人ということで、子供の心は複雑だったのかもしれないけど、結局彼女のことをていの良い家政婦だと思っていたのだろう。
一緒にアンナにあった、コックさんも、彼女のことを気に入ってくれたみたいだし、さっそく明日から来てもらうことにして、給料も一か月、先払いにすることにした。
週に1回に休日にして、仕事も朝から、午後3時頃までにした。
「お嬢様は悪役令嬢のイメージからは程遠いですね」 アンナは私にそう言っていれた。
ローズには私のことをいろいろ聞いていたらしいが、私に会うまでは彼女の話が信じられなかったらしい。
私はアンナからローズのことで少し気になることを聞いてしまった。
ローズは子爵令嬢であるが、ほとんど子爵家から追い出されるような形でこの公爵家に奉公に来たようだ。 彼女には、彼女のことを可愛がってくれる母がいるが、その母も病気がちで最近はロースの兄と最近子爵家に来た婚約者が子爵家を取り仕切っているらしい。
ローズは母のために支払われ給料のほとんどを家に送っているらしい。
最近ローズが綺麗な服を着て、幸せそうにしているので、嬉しかったとアンナは言ってくれたが、これは聞きずてならない。 すこし子爵家のことを調べ、ローズのお母様をこちらで引き取ってあげたほうが、ローズは喜ぶかもしれない。
大体彼女の給料は彼女のものだ、彼女の給料のほとんどを子爵家に送るなんて、兄と言う人も少しおかしい。 幸い我が公爵家の子飼いの子爵家なので、子爵家に介入することは、可能だ。
父と兄にもことことを話し、事情によっては彼女のお母さんをこちらで引き取り、医者に診てもらっても良いと思った。
コックさんにキッチンにアンナさんを案内してもらい、明日からの仕事の打合せをしてもらうことにした。 明日からよろしくね、アンナさん。
私はさっそくローズに彼女の家のことを聞いてみた。 「兄の婚約者が最近来てから、母は一番奥の日の当たらない部屋に移動させられ、この間、兄に給料を持って行った時は、体調がすぐれないようだった」彼女の話に私は明日さっそく子爵領をローズと一緒に訪れることにした。
場合によっては、許さないわよ、親不孝ローズの兄を、、、
その前に父に彼女のお母様を我が家に引き取っていいか、聞かないとね。
我が家には、余ってる部屋がたくさんあるから、父と兄に無理やり頼めば、なんとかなるだろう。




