私達の願い、お父様、兄様の決断
私とアレクサンダーは2人の願いをお父様に話した。
「なにも平民にならなくても、私達がいくらでも援助する」とお父様は言ったが、私がアレクサンダーと結婚して伯爵夫人になっても、今までついている悪徳公爵令嬢の名は貴族界に残っている。
今回は下火になっているが、何かのことでまた、再燃する可能性もある。
アレクサンダーも私も、社交界での交流はにがてであるが伯爵家には必要な物である、と言った。
これから兄様が継ぐ公爵家ともなれば、事業の成功により社交界にあまりでなくても、仕事で交流する貴族は多く、皆公爵家に好感をもっている。
でもアレクの引き継いだ伯爵家は極小で結婚したなら、私達2人で慣れない社交界に出なくてはいけない。
幸いアレクには彼が生涯を掛けられる仕事があるし、私の財産だけでもすでに十分食べていける。
私達は強く平民になることを望んでいることを知り兄様は私たちのことをいろいろ考えてくれた。
「ビビアンが伯爵家に嫁げばいずれこの家を離れることになるのでカリナ同様寂しがっていたが平民になれば、この公爵領に住むこともできるし、私たちの縁が切れるわけでもない」と私が異世界から来て、貴族の世界はよくわからないことを考慮してくれ、賛成してくれた。
父は兄様の話を聞き、幸いビビアンには王家から王都の豪邸2件分にひっとうする莫大な金額が支払われると昨日使者を通じ当家に連絡してきた。
兄様のお父様への説得で「ビビアンには以前王家からもらった財産もあるし店などもやり私財が増えているようだし当家からの持参金も持たせるつもりだ、立派な婚約者もできた今はもうビビアンをここに引き留めることは、難しいであろう」とどうやら理解してくれたようだった。
アレクサンダーの伯爵家はフェルナンドに引き継いでもらうよう、打診してみると言った。
お父様は自分達についてまわり勉強してきたフェルナンドは有能な領主になりそうだと思い、自分の領の寄り子の小さな子爵家では気の毒に思いどこか空きのある伯爵家を捜していた。
アレクサンダーの伯爵家をフェルナンドが引き継げば、山ぶどう畑を守ることもビビアンの店、ロイドとマリールウの家も守ることが出来るだろうと思ったようだ。
私も弟分のフェルナンドがアレクの領土を引き継いでくれれば、安心だ。
兄様は有能だと彼のことを言うけど、私にとっては少々たよりないところもあるが、私達が平民になっても彼を手伝うことはできる。
私とアレクサンダーはフェルナンド様が領土を継ぐことを強く希望した。




