↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ピンクウサギの言うことなんか聞けるかっ  作者: ひろゆき


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
22/60

 第二章  ~  これは救済なのです  ~  (9)

 切れてます?  

    斬れてます?

  切れてます?

 放課後、現場に三人でコンビニへ向かうことにした。

 明と優太は好奇心からかもしれないけれど、僕としては、確認をしたかったのである。

 どれだけ影響が出ているのかを。

「マジで切れてんな。すげぇ」

優太の感嘆の声が洩れた。 実際に現場に来て、切れた幹を目の当たりにして。

 街路樹は午前中に整理されていたらしく、切られた上部はすでに撤去されていた。

 画像は朝に撮られたらしい。

 ウサギが暴れたのは夜であり、店の明かりがあっても暗かったので、気づかなかったけれど、かなり綺麗に切られていた。

 それだけ、ウサギの腕がいいということなのか。

「……意味わかんねぇよ」

 領地での出来事が出現したことに困惑して、呟いていた。

「ーーだな。何かの腹いせだったら、弱くないか、これ?」

 明が顎を触りながら同調する。もちろん、こちらの心境は知られていないままで。

「驚いたな。こんなことになっているなんて」

 残された幹を眺めていると、後方から優太の感心した声が聞こえてくる。

 優太は僕らとは反対側を眺めていた。振り向くと、優太はコンビニの壁を眺めていた。

「確かに来てみたら、なんかこっちの方がすごく見えてしまうな」

 優太に並んでコンビニの壁を見た。

 コンビニの壁には、歩道に割り込んで赤いコーンが置かれて、テープで囲んで整理されていた。

 歩道の一部を立ち入り禁止にするようにして。

「なんだ、これ? ペイント?」

 壁には赤い色で何かが描かれていた。それは数字の0のように描かれていた。

 ただ、上下の部分は途切れていて、外側は棘が出ているように尖っていた。

「なんだろうな、0にも11にも見えるけど」

「ペイントっていうか、これじゃぁ“アート”だな、まるで」

「アート。確かにそう言われるとそうだな」

 明の指摘は言い当てていた。鮮明な赤と形からして綺麗なアート作品に見えてしまう。

 どこかで感心して魅入ってしまっていると、そのアートの下には、別の小さな形を見つけてしまう。

 それは“?”の点の部分がないような形になっていた。

「こんなことして、何がしたいんだろうな」

「まぁ、目立ちたいんだろ」

 最初の印象は大きく、感心していたのだけれど、しばらく眺めていると、冷静さが皮肉としてこぼれていた。

「質が悪いな」

「ーーだな」

 冷めた声で呟くと、明も頷いた。

 ただ、捉え方は明とは違っていた。

 昨日のことがどうしても頭から離れてくれず、もし、人としての犯人がいるのならば、あの光景を模しているのが腹立たしいのである。

 アートの下にある絵は、どうしても“サイン”にしか見えないので。

まさか、ウサギが残したのか……。

 赤い、サイン……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。