4-2「集められた戦士達①」
⸻
カルマはヤクモ達、各隊長達と共に、アリディアの後ろについて戦士協会本部へと入っていく。
「広っ……」
カルマは、初めて足を踏み入れた協会本部に思わず息を呑んだ。
もちろん話には聞いていた。
地方の小国で戦士を目指していた頃のカルマにとって、ここは憧れの場所だった。
だが、実際に中へ入った瞬間、その空気は想像を遥かに超えていた。
広大なロビーには陽光が降り注ぎ、白い石床へ煌めきが散っている。
緩やかな曲線を描く大階段は上階へと続き、各所には鎧を纏った戦士達が規律正しく配置され、鋭い視線を巡らせていた。
普段であれば、任務を受けに来た戦士達で賑わい、活気に満ちた場所なのだろう。
だが今日だけは違う。
空間全体が張り詰めた緊張感に包まれている。
ここに立っているだけで、自分が今、世界規模の大きな流れの中へ踏み込んでいるのだと理解できた。
「カルマは初めてだったもんな。」
カルマの反応を見て、ヤクモが声をかける。
「ヘリオサマナの人達はよく来るの?」
「まぁ、たまにかな。ここでしか受けられない大型任務とかもあるんだよ。」
「ふーん。」
「あっ! カルマ!!」
横から突然声が飛んできた。
振り向くと、そこにはミルズ王国で共に行動したエクスプロドのダースがいた。後ろにはクレディアとローグベルトの姿も見える。
「おまえ、こんなところで何してんだよ。もしかしてお前も招集受けたのか?」
「まぁ、そんなところ。」
「お前達も、ガキの集まりからようやく戦士団になったのか?」
「うん。上級戦士団。」
「上級……? (俺たちと同じ……)」
「そっちは天級にはなれた?」
「い、いや……まだ。」
「あ、まだなんだ。じゃあ同じか。」
「天級ってのはそう簡単になれねーんだよ!」
「上級の人ってみんなそう言うんだよね。」
「うっ……」
唇を噛み、悔しそうにするダース。
その後ろでは、エイミーとヤクモがカルマに冷ややかな視線を送っていた。
そんなやり取りをしているうちに、一行は広い会議室へ案内される。
そこには既に多くの戦士達が集まっていた。
戦士達はアリディアの姿を見るなり、驚いた様子を見せる。
会議室の奥にはラディールの姿もあり、ヘリオサマナの戦士達が彼へ声をかけていた。
「よう。お前も来たのか。」
カルマに気づいたラディールが声をかける。
「魔人軍対策隊の天級戦士って、ラディールのことだったんだ。」
「ああ。今はお前の兄貴の下で働いている。」
「そうなんだ。」
「お前とは、あの日以来だからな。
俺はあれから強くなった。今回の侵攻で、それがわかるさ。」
「そっか。楽しみにしてるよ……」
カルマは何か言いかけたが、その言葉を飲み込んだ。




