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5周目の人生で異世界を救った話  作者: MINMI
三章 戦士団ヘリオサマナ編

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3-7「帰路②」


__________


  一行はルードミリシオンへ到着する。


 グラールはアリディアへの報告へ向かい、カルマ達はその場で解散となった。


「カルマはこれからどうするの?」


 リアが問いかける。


「どうだろ。

 ハウロスもカミルも別任務に行ってるから、当分は今回みたいに、どこかの任務に同行する感じなのかな。」


「そっか。また一緒になる時はよろしくね。」


「うん。その時はよろしく。それじゃ、俺は部屋戻るね。」


「あ……カルマ!」


「ん?」


「今回は本当にありがとう。

 沢山助けてもらって。」


「お互い様だよ。」


 カルマはそう言うと、ヘリオサマナ本部の自室へ向かって歩き出す。


 リアはその後ろ姿を、しばらく見つめていた。


__________

 

 次の日。


 カルマは自室をノックする音で目を覚ます。


 扉を開けると、一人の執務官が立っていた。


「カルマ殿。アリディア様がお呼びです。団長室までお願いします。」


「あ、アリディアさんが?

 あい、わかった…。」


 カルマは眠そうに目を擦りながら着替え、自室を出る。


「まだ朝早いのに……。」


 そんな文句を漏らしながら、団長室へ向かった。


__________


 

「カルマ、今回の任務、報告は聞いている。」


 アリディアはそう言うと、椅子から立ち上がる。


「わしらの仲間を助けてくれたことに礼を言おう。」


「いや、アリディアさん。

 それが俺の任務だよね。」


「まあ、それはそうじゃが……。

 まさか、レルフ支部の代表が二年前のあの襲撃事件の指揮官だったとはのぉ。わしのせいでもあるからな。」


「アリディアさんも、二年前の魔獣討伐に行ったの?」


「うむ。

 あの時は主要な隊が任務に出ていてな。

 天級魔獣まで召喚されていると聞いたので、わしが向かったのじゃ。」


「天級魔獣を召喚できる人って、いないんじゃないの?」


「人間ですの戦士ではおらんな。

 じゃが、魔人軍幹部――緋衣の十魔の一人に、天級魔獣を召喚できる魔人がいるらしい。」


「……。」


「それだけでも、魔人軍がいかに強大な存在かわかるじゃろう。」


「確かに。」


 カルマは呆気に取られていた。


 それはつまり、緋衣の魔人が、伝説と呼ばれる魔術士と同等の力を持っているということだからだ。


 よく考えれば、この世界には優秀な戦士が数多く存在している。


 兄ダグラス。


 ルドラの弟子であるアリディアやフィルス。


 そしてガルム・プラウド団長、ガルム。


 カルマが出会ったことのある戦士だけでも、天級戦士は数え切れない。


 だが現実には、賢人ルドラの死以降、緋衣の魔人を討伐できた者はいない。


 彼らほどの力を持ってしても、十魔の一人すら倒せていないのだ。


「それで、カルマ。サリバンの方はどうじゃった?」


「爺さんに雷魔術の奥義を教えてもらって、魔剣ボルティアを完成させたよ。三つ目の魔剣だ。」


「それは使い物になりそうか?」


「うん。

 俺の剣術と雷魔術の親和性は高いと思う。

 けど今のところ、まだ力を制御しきれてない部分があるんだ。」


「そうか。

 では早急にその力を使いこなし、更なる高みを目指すのじゃ。」


「うん。

 ……それで、これから俺は何をすれば?」


「前にも伝えたように、カルマリスタでの活動は当面休止じゃ。

 それがハウロスとカミルにとって最善じゃからな。

 ぬしも何となくわかっておったのじゃろう?」


「今考えれば、その方がいいって俺もおもう。」


「それに、ぬしはきっと、そう遠くない未来で緋衣の十魔や緋眼の魔人と相対することになると、わしは思っておる。」


「……。」


「一人でいるこの期間は、ヘリオサマナでも上位の任務に同行してもらう。

 そこで力をつけるのじゃ。」


「それって、“運命の子”ってやつと何か関係あるの?」


「……そうじゃ。」


「それ、結局何なの?

 人に聞いたら、アリディアさんには予知能力があるとか何とか……。」


「予知能力など、そんな大したものではない。」


「では、どういう?」


「悪いがカルマ、この話はいずれぬしには話すことになるじゃろうが…。今はまだその時ではない。」


「……そっか。」


 カルマは不満気な顔をしながらをアリディアの言葉に頷く。


「まぁ、難しい任務に同行できるのは俺としてもありがたい。」


「うむ。そうじゃな。」


「それで、その任務に同行する期間って、どのくらいなの?」


「1〜2年ほどかの。」


「えっ、長っ。」


「そもそも、ぬしはまだ十五歳になっとらん。

 いざという時、正式な戦士として扱えなければ色々面倒じゃからの。

 最低一年は、ヘリオサマナの同行者として動いてもらう。」


「はぁ……長いな……。

 了解しました。」


「ぬしが戦士として羽ばたくための準備期間じゃ。

 頑張るのじゃぞ。」


「うん!」


 

 こうして――。


 カルマ、ハウロス、カミルの三人は、それぞれ力をつけるため、別々の場所で任務をこなしながら成長していくこととなる。


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