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5周目の人生で異世界を救った話  作者: MINMI
二章 ミルズ王国 動乱編
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85.秘密の牢獄

「何で貴様がここにいる……?」

「別働隊が救ってくれたのだ、この者らが王宮で暴れている間にな。」


 カルマは昨日、アマンダを呼び出し、とある作戦を伝えていた。


〈回想(アマンダ視点)〉

 カルマに呼び出されたアマンダは人気のない空き地でカルマを待つ。

 そこに顔を隠したカルマがやってくる。


「どうしたんです?カルマ殿」

「いや、明日の作戦のことなんだけどさ……

俺らの王宮への侵入には"グラリス派"のメンバーは参加しなくていいよ。」

「え!?なぜですか?」


「代わりに行ってもらいたいところがあるんだ。」

「どこですか?」

「ラダの森近くの王国軍の配置場所」

「あそこに?王宮からは随分と離れていますが…」


「うん。うちのカミルはラダの森の地理に詳しいんだけど、王国軍が配置されていたあの場所には昔、石造りの建物があったそうなんだ。昔からミルズ軍の警備があったそうだけど。」

「はぁ。それがどうしたんです?」


「カミルに聞いたんだよ。どんな建物だったか覚えているか?って。

そしたら、全面石造りで窓が少ない箱型の建物で、小さな小窓にも格子がはめられていて、まるで"牢獄"のようだったって…」

「…!!」


「今はその建物はないけど、もしかしたら地下牢でも残っているんじゃないかな?」


「そこにグラリス様がいる…と?」

「うん」


「いや、でもなぜ国外のあんな場所に牢獄が?」

「そこが大事なんだ。ドルドスからすれば、グラリスは

元第一王子、しかも国内の人気も高い大人物。

そう簡単に処刑もできないし、正規の牢に入れればグラリス派がなにをするかわからない。

 そんな時、国外に過去の牢獄跡地があったとしたら?」


「確かに、うってつけの場所ですね。」

「うん。そんな場所にあれだけの人数の国軍兵を配備させている…恐らく間違いない。」

「それで私達はどうすれば…」


「グラリス派のみんなは牢獄が見える位置で待機してて、王国軍にバレないでね。

俺たちが王宮の攻撃を開始したら国軍兵は必要最低限の人数を残して王宮へ向かうはずだから、そこを狙って。」


「なるほど、わかりました。」



 そして作戦当日、アマンダとグラリス派のメンバー達はラダの森の茂みに身を隠し、国軍兵が待機している地下牢獄の様子を伺う。


 ミルズの方向を見ると薄らと煙が上がっている。既に王宮の作戦は始まっているようだ。

今の所こちらの兵に動きはない。


 その後しばらく待機していると、

「おい、兵が動き出したぞ!」


 地下牢獄の前に待機していた国軍兵の一団がミルズへ向かって進行を始めた。

 地下への入口の見張りは5人程度しか残っていない。


「さぁ、皆さん、行きますよ。我らの主を助けに。作戦開始!」


 〈回想終了〉

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