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5周目の人生で異世界を救った話  作者: MINMI
一章 平和の国カストリア編
32/130

31.カストリア襲撃⑨

「おまえぇ!」

 カルマはその光景が目に入った瞬間には、地面を蹴り、魔人に向かっていた。

 

「魔剣フレイア!」

カルマは炎の剣を振るう。が、魔人は予知していたかのように上体を逸らして避ける。

 

魔人が手を離し、フィルスは地面に膝をつく。

「フィルス!!」

 カルマが一瞬フィルスの方に目を向けた、その瞬間

「!?」

 目の間にいた魔人はばちばちと電流だけを残して目の前から消える。

魔人は一瞬でカルマの後ろに回り込んでいる。

 (早すぎる…)

 

魔人は手をカルマへ向けている。

大放電(グランチャージ)!」

 

雷のような巨大な電気がカルマにおそいかかる。

 (やばい、この強大な雷をくらったらひとたまりも..)

カルマの目の前が真っ白になる。

……

 

しかし、カルマの体に魔人の電流は届いていない。

気づけばカルマの前には大剣を構え、電気からカルマを守るダグラスの姿が。

 

「兄さん!」

少しすると放電の電気はおさまる。

 

「弟が来たんだ…座り込んではいられないな。」

 そういうとダグラスは飛び上がり魔人に向けて大剣を振り下ろす。

 

「地砕剣!」

 

 魔人はダグラスの攻撃を避けるが、ダグラスの剣はとてつもない衝撃派と共に地面を大きく砕く。

「うっ、うわぁ!」


 魔人もダグラスに向けて魔術を放つ。

電磁砲(レールガン)

巨大な雷の光線がダグラスへ向かう。

 

「くっ、避ければ街への被害がでる…」

「兄さん!」

 

 ダグラスは巨大な雷の光線を大剣で受け止める。

「うおぉぉ!」

 ……

 ダグラスは何とか雷を耐えきる。

「はぁ、はぁ…」

 

カルマはその魔術の強大さに自分では太刀打ちできないと感じてしまう。

 

「カルマ、こいつは緋衣の十魔(ひえのじゅうま)の一人、[雷魔]の魔人スサノーだ。お前がまだ戦える相手ではない。」

 

「ふっ人間はそうやって他人を思いやるふりをする偽善者の集団だ。自分の為だけに戦えば幾分かマシになるだろうに。」

「お前達魔人にはわからないだろうさ。それが戦士の強さの源だ。」

 

「話にならんな…」

 

「お前達、魔人の目的はこのグランダムを支配下に置くことだろう。魔人になったとはいえ、お前達も一人の人間、なぜ世界を壊さんとする悪の権化に手を貸すのだ…」

 

だからお前達人間は偽善者だというのだ。ならばお前に問おう。人間に支配欲はないのか?」

 

「……」

 

「魔創神グランがこのグランダムを作った後、世界はそれぞれの国へ分裂し、支配・統治を行ってきた。そして時には各国の間で戦争が起こったのではないか?」

 

「世界の繁栄の為に行ったことだ。お前達のように無差別に人を襲ったりはしない…。」

 

「我々も人と同じように支配・繁栄の為に行っているのみ、そして私は魔人軍こそそれを成し遂げるものだと考えたからこうして魔人軍の幹部〈緋衣の十魔(ひえのじゅうま)〉としてここにいる。

 

 世界は…そして人は時間の経過とともに移り変わり行くのだ。世界も今変わろうとしている…。

変わりゆく世界に貴様達は邪魔なのだ!」


 スサノーはダグラスに手をかざし、巨大な雷を浴びせる。


「兄さん!」


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