表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
氷の上司に、好きがバレたら終わりや ~悠真編  作者: naomikoryo


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/8

⑤ふたりで初詣!参拝デートとおみくじ事件

▶1. 元旦の朝、母の声はやかましい


「あけまして~おめでと~~!!悠真~!!起きてるか~~!?初詣行くで~~!!!」


「……行かん、行かへん……寝かせてくれ……」


元旦の朝8時。

こたつでぬくぬくしていた悠真は、布団の中から声だけを返した。


「なんやの~~!初詣言うたら1年の始まりやろ!?え、なに!?あんた今年、運試さんの!?吉でも大吉でも凶でも笑いに変えたらええんやで!?」


「いや、なんで“凶”前提やねん……縁起でもないわ……」


と、そこへ、母・舞子がニヤニヤしながら一言。


「せやけど……あんた、今日ひよりちゃんと行くんやろ?」


「っ……!なんで知ってんねん!!!」


「LINE見てもうた♡」


「最低か!!」


母の口から彼女の名前が出た時点で、布団から飛び起きていた。


悠真(高校1年・16歳)、人生初の“女の子とふたりで行く初詣”。

しかも、相手は――

今、誰よりも特別な存在、谷川ひより。


 


▶2. 待ち合わせは神社の鳥居前


午後2時。人混みがにぎわう神社。

鳥居の前でひよりは先に来て、きょろきょろと辺りを見回していた。


ニット帽に白いマフラー、グレーのコート。

なんというか、“清楚の完成形”だった。


悠真:「……あけまして、おめでとう」


ひより:「あっ、悠真くん。あけましておめでとう」


悠真:「寒なかったん?そんなとこで待たんと、中入ってたらよかったやん」


ひより:「……でも、先に中に入っちゃうのも、なんか失礼かなって」


悠真:「真面目か……。いや、別にええけど。……なんか、お前、今日、ちゃんと正月感あるな」


ひより:「……へ?ど、どういう意味?」


悠真:「いや、似合ってるって意味やん。そんなん言わせんなや……」


ひより:「……ふふっ。ありがと」


(やってもうたーーー!)


 


▶3. 参拝で、願うこと


人混みをかき分けて、賽銭箱の前へ。

ひよりが財布から小銭を取り出し、ふっと目を閉じる。


悠真もそれに倣って手を合わせる。


(……俺は、何を願えばええんやろ)


(ひよりと、もっとちゃんと向き合えるように……とか、

もうちょい素直になれますように……とか……)


悠真は横目でチラチラとひよりを見ながら悩んでいた。

 


▶4. おみくじ勝負、はじまる


参拝のあと、ひよりが楽しそうに言った。


「ねぇ、おみくじ引こうよ!」


悠真:「ん、ええで」


ガラガラガラッ……カラン。


悠真:「……あ、出た」


ひより:「どうだった?」


悠真:「……末吉。……微妙」


ひより:「ふふ、でも“末”ってことは、最後にはいいってことだよ」


悠真:「うまいこと言うな。……ひよりは?」


ひより:「えっと……あっ」


悠真:「え、なに?凶?」


ひより:「ううん……大吉」


悠真:「……出た。こういうとこで引くんやな、お前……」


ひより:「あれ?嫉妬してる?」


悠真:「してへん。おみくじの結果に対して嫉妬とか、レベル低すぎるやろ」


ひより:「そっか、じゃあ大吉の人にお願いごと、叶えてもらっちゃおうかな」


悠真:「……なんやねんそれ」


ひより:「“今年も、悠真君といっぱい話せますように”ってお願いしたんだ」


悠真:「……そんなん、お願いせんでも話すわ。俺かて、……お前とおる時間、普通に楽しいし」


ひより:「……悠真くん、ありがとう!」


ひよりがうっとりとした目で悠真を見つめた。


悠真:「ちゃうわ!!これはただの事実やし!!!」


 


▶5. ツンの裏に、ちゃんと“好き”がある


帰り道。神社の坂を下りながら、ひよりがぽつりと言った。


「ねぇ悠真くんってさ、なんで時々ツンツンしてるの?」


悠真:「してへんやろ。別に」


ひより:「してるよ。たまにめっちゃ冷たく聞こえる時ある」


悠真:「そ、そんなん……ちゃうわ。そもそも、おれ、女子と付き合い慣れてへんし……

どんな顔してええか、ようわからんくなるねん。お前の前やと」


ひより:「……それ、十分デレだと思うんだけど」


悠真:「黙れや。恥ずい」


ひより:「……ふふ。ありがと」


悠真:「なにが」


ひより:「ちゃんと伝わってくるから」


悠真:「……ッッ、ほんま、ズルいわお前」


(“氷の貴公子”がこれやって、誰にも見せられへんわ)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ