大人の恋心 25
25.
" Boom 儲けもの (ん)"
今の職場では、結婚を考えられるような出会いは望めないし
亀卦川くんとは今はもう止めたとはいえ、人様に言えないような
関係になっちゃったりして、不倫? 日陰の身? いつの時代の単語だよ
って・・・。
とにかくそういうのじゃなくて独身者同士で、後ろめたさのない出会いで
デートなんてこの先あるなんて考えたこともなかったから、ほんと儲けもんだよ桂子。
今回の出会いを、素直に私はそう思えたのだった。
その週の木曜の夜に小野寺さんからメールが入った。
「こんばんは。この週末も釣りに行きますか? 」
たった一行のメールだったけど、連絡なんて来ないだろうと
思っていたから少しびっくりした。
私は普段何も予定がなければ大体、家でごそごそしているか
月1ペースで定期的に釣りに行ってるので・・・
「他に特別な用事が入らなければ土曜の早朝から行こうと思ってます」
と、彼よりは少し長い文章で返した。
「先日楽しかったので今回もお供させてください」
「いいともぉ~!」
待ち合わせの場所や時間を打ち合わせして、土曜日私たちは
釣り場に合流した。
小野寺さんと行くことになったので、私は地元民しか? というより
私しか知らないんじゃないの? と思える程、釣りに行っても
一度も他の誰かと一緒になったことのない、特別な川に行くことに
したのだった。




