夢の世界での再会
夢の世界の崩壊は始まっていく。しかし、崩壊は緩やかになっていき…完全に停止した。俺と天照の前に、女性が降り立つ。ブロンドの煌めく髪、白い胸元の開いたドレス……見覚えのある整った顔。
「天照……」
(良いだろう)
女性は俺に手を振りながら、歩いてくる。そんな俺の右手に太陽の手が復活し闘気を纏う。
夢の世界は……俺の心が奇跡を起こす……それなら……!
「レイジくーん!おっひさ~」
「お前のせいで苦労してるんだよっ!」
(神たる貴様が人の夢に気軽に降臨するではない!)
「ええええええええええ!?」
闘気を解き放ち、灼熱の光線を放つ。女性はバリアを展開するが天照の突進に砕かれる。光線は女性をあっさりと吞み込んだ。天照はバリアを砕いた後、光線を回避して俺の隣に降りてくる。
ざまあみろ、神! 正義は必ず勝つんだよ!
「どう見たって悪だよっ!」
◆
俺は現在、正座をさせられている。義足が尻に当たってちょっと痛いし、太陽の腕が金色の鎖で縛られて動かない。
目の前にはドレスが所々、焦げたり破れたりしてる神。天照は女神に椅子にされている。
「僕の顔見て、いきなり光線とか馬鹿なの!? 僕、悪いことしてないよね!? フェルちゃんも、ちゃんとチートにしたよね!?」
「はぁ? お前、俺がこの異世界に来てから、何回絶望したのか分かってんのか!? 異世界目覚めて1分で死にかけるとか、あり得ねえだろ!?」
(ちーと……?)
ゴブリンに殺されかけるとか、人生の恥だ! この世界じゃゴブリンは群れも巣も作んない、雑魚の中の雑魚なんだぞ! フェルも遠くに送られて、合流する前に輪廻転生の輪に導かれるところだったんだ!
「ゴブリンに? うっわ、だっさー」
(ごぶりん……子鬼か? レイジ、子鬼程度、手足なくとも勝てるぞ?)
「2体揃って心を読んでくるんじゃねー!」
隠し事が出来ないだろ!
「まぁ、魂の同調も済んで地球の地上に居た君に戻ってきたね。それはフェルちゃんのおかげかな?」
確かに、異世界に来てからは感情が思うように出せなかったし、ストレスから自分って感じがしなかった。フェルと共に過ごして、俺を取り戻した気がする。
「どうしてレイジ君は、夢の世界で天照と一緒に居たの? ハインリヒの守護神獣が吃驚して僕に知らせてくれたんだよ?」
ハインリヒの守護神獣……ごめん。でも、神を呼んでくれたのは助かった。余計な事しやがってと思ったけど、聞きたい事もあったんだ。
(ふむ、女神シェーンよ。貴様が異世界から訪れさせたレイジ、ヤパンの民に魂の波長が似ている。そんな魂が産まれるのではなく、現れたのだ。愚か者ならば消そうと様子を見に来て気に入ったまでよ)
「あー、そういう事か。納得納得。で、レイジ君の手足…中身無いよね? それはどうしたの?」
女神シェーンは俺の手足を見つめてくる。
言いたくないが、言わなければ始まらない。認めなくちゃ…
「フェルに……斬り落とされたんだ」
因みに女神シェーンはフェルより、巨乳です。
でも、天照の方がもーっと巨乳です(雄+狼だから)




