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ぼっちの家に辿り着いた者は回想する




あの村を出て、何日経ったのだろう?



手持ちの食料はとっくに尽きた……。




森の深くまで入りすぎたらしく、予定していた浅い森の道とは全く違う方向へと来てしまった。



もともとの土地勘も無いため、村で調査をし、地図を持参した上で商人達にも話を聞いて回って情報を集めていた。



しかし、この森の浅い道ですらあまり使う者達は少なく、なかなか情報は集まらなかった。


どうやらこの森を突っ切ることのできる強者がいるらしいとの噂があるようだが……その者とは当然出会えるはずもなく……。



それでも、浅い森と呼ばれる部分には迷いにくく歩き易いとされているようでそのルートを辿っていた。





……はずだった……。






「はぁ、……情けない。」




何度目が数えるのも馬鹿らしい程、溜め息が止まらない。




次第に持ってきた食べ物は減り、森の様子が変化してきてからは獰猛な野生動物にも襲われた。

当然武器は持っているが一撃で仕留める程の腕はない。


どちらかというと、真っ向勝負よりは受ける前に伐ってしまいたいタイプだ。





「はぁ、はぁ……。」



息が細くなってきた。


深い森に迷い込み、獰猛な野生動物からは何とか逃げ延びた。

何故だか昨日までよく見かけたり、追い回されたやたら丸い鳥と長すぎる猪系の動物を急に全く見なくなったが……森の雰囲気がまた変わった様な気がする。



と言うより、一体何日迷っているのか?



「いい加減もうダメかもな……。」




こんな予定じゃなかった。

こんなはずじゃなかった。



そんな思い中正しい方向も解らずに歩いていた。




そして遂には雨が身体に当たり始めた。


深い森の中でも雨は降ってくるらしい……。



ザザー……。

ザザー……。



そんな中、不自然な物を見つけた。




“人の足跡”





無いはずの人の痕跡を見つけ、考えるよりも先に足が動く。



降り始めのぬかるんだ土に残る足跡……大雨に降られて消えぬうちに……と言う思いから、疲れ切った身体を懸命に動かした。







そして、見つけた。




森の自然の中に突如として現れた人工物……。


しかしながら優しくて手作り感溢れる雰囲気はなんだか安心感を感じることが出来た。





何とかドアまで辿り着き、扉を叩く。




--コンコン。







少しして扉が開いた。……様な気がする。



「…………こん、にち、……は……。」


辛うじて挨拶はした。……様な気がする。






何だか光る何かが見えた様な気がしたが……俺の意識はそこで途絶えた。










この後目覚めた俺の視界に何故かテーブルから頭だけ生えた人間と無言で見つめ合う事になったり。


久しぶりの食事らしい食事をいただけて余計なことを言った様な気がするが……棒読みで部屋を貸していただいて御礼を述べる前に扉を閉められる事になる。



俺の前に恩人だけど変な人物が出現した。








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