ぼっちは雨雲を見つける
タムさんが来た日から数日後……今日もミネは3針しか縫っていない青い布を眺めながら朝食を食べる。
数日前からこんな感じだ。
「せっかく針買ってすぐにでも仕上げてしまおうと思っていたのになー。」
頬を空気で膨らませて、時々「ちぇー。」等と言いながら朝食をパクつく。
安定のミネパンは今日はニョロニョロと長い。
「まるでヘビパン~♪」
ミネは面白そうに適当に今作った今日のパン歌いながらサラダもつつく。
何がそう愉快なのか?
第三者からしたら“ヘビパン”という言葉だけで気味が悪いのだが……。
今日もミネは……いや、いつも通りミネはひとりだ。
ネーミングセンスの無さを指摘される事はない。
ふたつめのヘビパンをニョロニョロ……もとい、もしゃもしゃと食べながら、今日の午後を考える。
ふと、窓の外を見ると天気がすこぶる悪くなりそうな雲が木々の間から見えた。
黒い分厚い雲はいつ大雨が降り始めてもおかしくない様子だった。
「日課が終わって雨が大降りじゃなかったらダメになる前に山菜を採りに行こうかな?」
もしゃもしゃ……。
そうして日課を終えた昼食後、ついに小雨は降り出したが……いつも御世話になっている山菜の群生地はそう遠くない。
ミネは午後イチで手作り感溢れる籠をしょって森へと入っていった。
「あ、ナイフ忘れた。」
森へ行くのだ。
野生動物もいる。
ナイフを取りに戻り、改めて確認をしてから森へと出掛けた。




