ぼっちは待っていた
「ワクワクワクワク。」
「まだかなー??」
「わくわく。」
「もうかなー?」
ミネは声に出してウキウキを表現している。
いや、当たり前だがミネはひとりだ。
だが、ひとりとは言え表現は表に出すのである!
ミネは今日を待っていた。
首を長く、長くして待っていた。
「そう!今日はタムさんが来るのだ!!!」
ミネは声を大にして叫んだ!
「思えば長かった!そして、3針しか進めなかったもどかしさ……くぅ~!!!」
「針をください!!!!!」
タムさんが来てくれた途端に大声で訴えた!
今手に入れて、すぐにでも縫い始めたい!
針が折れたあの日の絶望をすぐにでも払拭してやるッ!!
ミネは前回タムさんからお安く買った青い布を縫ってズボンを作り上げたいのだ!!!
「さらば!無念!さらばー!ハーッハッ!ハッ!ハァッー!!!」
やや壊れたテンションなのは我慢してもらおう。
それも針を手に入れれば治まるのだから。
「タムさん!針ィー!!!」
「だから、無いぞ?」
「え?!?!」
「ミネの状態が可笑しくては耳に入らんのだな。最初に答えたんだぞ?「すまん!今回無い!次回!」ってな。」
「ガ--------ン!!!」
ミネの顎が外れるかもしれない。
開いた大口が塞がらない。
閉じたくもない。
ショックが大きすぎたのだ……。
「針……針……針……。」
徐々に萎んでいくミネ。
余りの不幸具合にミネは枯れ木の様に萎びてしまった。
今日は針が無いらしい……。
今回頼んで次回となると、いったいいつ作れるようになるのか……。
離れゆく意識の中……。
「夢だけ膨らませておこう。」
ボソボソとミネは呟き、空想の世界へ溶けていく……。
完成形を妄想で楽しんだ。




