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ぼっち、必死に再現を試みる
今、小麦畑の前でミネは一生懸命考えている。
これはこの3年程で一番必死に考えていると言ってもいい。
文字通り“必死”なのだから!
小麦がなければ主食がない!
副菜とかあればいいんじゃない?
……いやいやお腹が満たされるわけが無いだろう!!
そもそも、畑の野菜だけでは物足りないし。
この前狩りしたじゃないか?って???
「……。」
「…………。」
いや、しかし!
食事という物は、美味しく、“ちゃんと”いただくべきだからな!
パンやパスタは必要だ!
少なくともミネにとっては“主食”が必要なのである。
他の者がここにいたならば、「数日だけ、主食無しで我慢すればいいじゃない。」と言うだろう。
他に食べられる物があるのだからそう言うのも頷ける。
--のだが、当然そんな風に言葉をくれる人などいない。
ひとりなのだから。
だもんで、ひとりのミネは“しばらく主食がなくても生きていける”との考えには至らない。
頭の中はひとつ。
“小麦がなくなるから手に入れるしかない!”……としか考えがないのだ。
必死に集中しているのは、小麦粉の為。
真っ直ぐなミネは横に反れた妥協案など持っていない。
--考える。
--思い出す。
--必死に、……願う。
ミネはあの時と同じ様に、自分の紋様へと力を集めた。




