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勇者やめます。大魔王はじめました。第7話

お久しぶりです。更新しました。感想ブクマなどなどお待ちしております!

勇者やめます。大魔王はじめました。第7話



「あぁ!レナー様!ツバサ様!お待ちしておりました!いったいどこにいらっしゃったのですか?探してましたのにお二人とも宿にも泊まってないと言われて…」


2人が市場に入り暫く歩いているとおそらくカタンの部下らしき竜人兵が話しかけてきた。


「ご、ごめんなさい!ちょっと遠くまでいき過ぎてしまって…」


「ただの散歩のハズが歩きすぎてな、俺が作った家で野宿してしまった」


「へぇー二人とも旅でお疲れでしょうに、流石ですね!ジブン尊敬します!ところで…」


「どこまで行かれたんですか?」


一般兵の声色が少し変わった気がした、アビドの存在を知った以上一般の人間にも知ったことをバレてはまずい。アビドも連れてきていない、シルバ達にも口封じをした、大丈夫のハズ…


「田んぼのあるところあたりだな、その奥に森があるだろう。そこまでついたときにはもう夜がふけていてな」


「そうなんですよ、皆さん優しくて話し込んじゃって…」


「へぇー、そうなんですね!いい里でしょう?僕の自慢なんです、さぁ!行きましょう星神様のところへ案内します!」


ツバサは心の中でふぅ…と息を吐いた。レナーの方を見たが特に表情も変えていない。すげーなと素直に感服した。


一般の竜兵と雑談も交えて一緒に歩いていくと市場と門の架け橋になる橋、その隣に小さな教会があった。


「お待たせしました!こちらに星神様がいらっしゃいます。」


「ここに?」


二人はキョロキョロと見回すが何の変哲もない教会だ、何人か信者らしき人が座っている、奥にある竜と星を混ぜたような不気味とも綺麗とも見えるステンドガラスがある太陽の光を受けて眩しく光る


「おや貴方たちですか?星神様のお導きを望まれる方は」


奥から神父らしき人が現れる。随分とすらっとしている、ダンディな感じ、こういうのはふてぶてしい奴がするものだろう、なんて失礼なことをツバサは考えた


「はい、お願いできませんか?私達これからどうすればいいか…もう分かんなくて…」


レナーは少し困った顔で神父を見つめる


「そうですか…話はカタンから聞いています。どうぞこちらへ」


神父は2人をステンドグラスの近くにまで連れて行く。神々しいか禍々しいか猛々しいか、近くで見ると何とも言えない思いが込み上げてくる。


「さぁこちらが星神様です」


そう言って出されたのは1枚の大きな紙だった、術式の様な印がついている。レナーは何かの術式かと考えるが自分が触れてきた学問では見たことない術式だった。


「これですか?紙……じゃないですか?」


神父は微笑み返した


「ええ…正確にはこれも含まれますが…」


神父はそう言って金と鉄で作られた小瓶を取り出す。すごい装飾だ、この里の職人たちの技術の結晶の一つと言っても良いだろう。蓋を開けるとなかには真っ黒の液体が入っていた。油とも思ったがそれにしてはサラサラしているようにも見える。


「こちらに御二方の血を混ぜてください、少しで構いません、但し願いの内容をしっかりと思い浮かべながら指で混ぜてください」


「これ…何の液体ですか?真っ黒…」


「星神様と意志をつなぐ手段のようなものです。真っ黒なのは少し時間が経ってるだけなので気にしないでください」


そう言って神父はニコッと笑うと小さな針を渡し、ツバサたちは手に軽くプスッと刺した。二人は血を液体に混ぜる。

レナーの血が混ざると色が濃く青く変化した。二人は問う。新たな転生者が殺しに来る前に自分達が今すべきことは何か。


「その指でこちらの紙につけてください」


黒い液体を紙につける。紙はつけたところから燃え広がるようにして消えていった、術式のような紋章が浮かび上がり一つの映像が浮かんだ。


これは…学舎?燃えている…本がたくさん…図書館か?なんだこの本は、紫に光っている。人間か?燃えている…。この紋章は、いったい。

映像がふわりと消えていく


「ご満足いただけましたかな?」


「…………」


二人は黙るしかなかった。なぜならどうしていいのかますます分からなくなってしまった。


「……あぁすまない…ありがとう」


ツバサは一度この場から離れることにしたが、レナーはその場に留まって考え込む。


教会を出てツバサは空を眺めてた。しばらくするとカタンがツバサを見つけて駆け寄って来る


「ツバサ殿!どうでしたか?星神様は」


「カタン…正直ピンと来ていない、学舎に行ったって、転生者は追ってくるだろうし、グズグズ勉強しろってことか?…」


「はは…あまり良くなかったようですね、しかし星神様に間違いはありえません、いけば必ず得るものはあると思います。」


カタンはツバサに優しく微笑むように話した。


「随分星神様を信じてるんだな」


「ええだって星神様は…」


そう言って少し黙り込む


「いえ何でもありません…とにかく信じてみたほうがよいと思います、さて私はこれでまだ仕事がありますので、あぁそれと、一度選べば簡単に後戻りは出来ません。よくお考えになってください。それでは」


カタンはそう言うとツバサの元を去っていった。

学校か、あまりいい思い出は無いな…

レナーが教会から出てくる。


「ツバサ、一度戻りましょう、えーと森に!」


「あ、あぁ、ありがとう神父さん、ちょっと戻って考えるわ」


「はい、お気をつけて、あと私の名前はアドゥです」


「アドゥさんね、また来るわ」


アドゥにお礼を言うと二人はアビドの家に戻った。


「あっ!おかえりなさい!どうだった?」


家に戻るとアビドはご飯を作ってくれていたようだ、食糧庫も金貨2枚分豊かになってる。


「それが…何とも」


「腹減った、飯」


「子供か!」


レナーがベシッとツバサにツッコむ。

シルバ達もやってきた


「あっツバサさん、レナーさん、お疲れさまです!どうでしたか?」


「えーと…学校らしいです」


「学校?」


「あぁカタンは信じるべきって言ってたけど嘘くせー今更学校なんてムグムグ」


「えっ!カタンさんに会ったですか?」


レナーが少し驚いたようにツバサを見た


「ちらっとな、軽く話しただけ、はふっはふっ、うまっ」


レナーはまた考え込むように言う


「私わからないんです、何で里の皆さんがそんなに星神様を信仰してるか、市場を見てもあちこちに星神様のマーク?みたいなのありますし」


「あとあの黒い液体、なんなんだあれ」


黒い液体のことを口にするとシルバ達が暗い顔になる


「あれは……その…い」


「い?」


「い…生贄なんです前の…竜人の多分…」


「俺の親だ」


アビドが急に口を開いた


「その黒い液体は俺の親だ、俺が…俺が生まれたから…」


明日にはもう1話投稿します!読んでくれてありがとうございました。またお願いします。

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