【100000PV目前記念! 番外編1】
俺はマルク。
昔の俺は、自分に自信がなくいつも最低限の人間関係しか築いてこなかった。
それでも、体を動かすことだけは好きで、意味もなく体を鍛えてきた。
親の手伝いも進んでやっていた。
ただで飯は食えないからな~
そんな俺が父親の仕事の手伝いで、荷物を運んだ帰り道。
「やめてって!」
道端で、なんかもめている人がいた。
見ると、きれいな女の人を一人の男が無理やり誘って手を引いている。
(怖いけど、見て見ぬふりだけはできない!助けてやろう。)
「止めろよ!嫌がっているじゃないか。」
俺は、何も考えずにその男の手を引きはがした。
「いたっ。馬鹿力だな。覚えていろよ!!」
そう言って、男はこちらも見ずに走り去っていった。
「大丈夫か?」
俺は、とっさにその人の手首を見た。
強く握られたのか、赤くなっている。
「うちは、遠いのか?もし、遠いのならば俺のうちで手当してもいいけど・・・?
それとも、家まで送ろうか?」
俺は、心配になってそう声をかけた。
「あ、ありがとう。ーーーー送ってくれる?」
その人は、小さな声でそう答えた。
(なんか具合が悪いのかな?顔が赤いぞ?)
「具合が悪いのか?
嫌じゃなければ、運んでやってもいいぞ。
俺、力だけはあるから!!!」
俺が、力こぶを見せてそう言うと・・・・
ますます、顔を赤くしたその人は、急に慌てだした。
「だ、だ、だ、大丈夫!ある、あ、歩けるから。」
そう言って、なんだかぎこちなく歩き出した。
「それにしても、一人で歩くのはしばらく気を付けた方がいいぞ。
だって、お姉さん美人だから・・・
また、こんなこと起きそうだもんな。」
俺が、心配してそう言うとーーー
その女の人は、がくっと膝が折れて、倒れそうになった。
俺は、とっさに腕を差し出し、どうにか転ばずに済んだ。
「だ、大丈夫か?やっぱり、抱き上げていこうか?
俺、いつも重い荷物を運んでいるから、羽のように軽いお姉さんなんて余裕だぞ。」
気を遣っているのか、具合が悪いのに一向に頼ってこない。
「ほ、本当に、今、死にそうなので・・・」
顔だけでなく、首や耳まで真っ赤になりながら、絞り出すように声を出す。
「そんなに!それじゃあ余計に動けないだろ。遠慮すんなって。」
俺は、そう言うとその女の人をそっと抱き上げた。
荷物と違って女の人だ。
丁重に、両手で下から持ち上げるように。
「ひぃやぁぁぁ~」
?なんか分からない声が聞こえたが構わずに進む。
顔を両手で囲って動かなくなったその女の人に時々聞きながらようやく家まで送り届けることができた。
その女の人を、そっと下した。
「お大事にな。」
そう言って、歩こうとすると・・・
「あ、ありがとう。・・・な、名前だけ教えて!」
俺の服を必死につかみながらそんなことを聞く。
「マルクだよ。じゃあな。きれいなお姉さん。」
そう言って、俺は今度こそ家路についた。
実は、これ・・・・
俺と食堂くららで働くソフィアさんとの初めての出会いだったらしい。
らしいというのは・・・
俺が全く覚えていなかったからーーー
ソフィアさんから聞いたときは、覚えていなかったのがばれて、最高に気まずかった。
俺、ソフィアさんに「きれいなお姉さん」とかお姫様抱っことか。
初対面でやらかしていたんだな~
はずっ。
それを聞いて、赤面するのは今度は俺の番だった。
そんな俺を満足そうに見ながらも、耳を赤くしているソフィアに気づきもせずに・・・・
番外編お読みいただきありがとうございます。
100000PVが目前に迫り、本当にうれしい限りです。
これも、ひとえに読んでいただいた皆様のおかげです。
感謝の気持ちを込めまして、本日より3日連続で投稿いたします。
これからも、いろいろなお話を書いて頑張っていこうと思います。
また、連載中の「無価値だと言われた植物魔法ですが、いつの間にか聖女と呼ばれ、腹黒王子に手放してもらえません」もだんだん最終章に近づいています。
よろしければ、合わせましてお読みいただけると嬉しいです。
これからも頑張りますので、応援よろしくお願いします。




