4-7 ミリーが危ない!!
私は、戦争推奨派リーダーの男の近くまで行った。
そして、近くにいる女性におもむろに話し出した。
「ねえ。ご存じですか?何でも隣国の王位継承問題。
解決して、今万全の状態に戻りつつあるそうですのよ。」
私は、わざと隣国に戦争を仕掛けることのないように噂を流す。
「あら。それは知らなかったわ。
何でも王位継承問題で揺れているって聞いていたから・・・」
話しかけた女性は、驚いている。
それにしても、隣国に話が届くほど噂になっていたんだ。
王太子よ。
しっかりしてくれ!
そんな風に一人で考えていると、いつの間にか・・・・
あの戦争推奨派リーダーの男が目の前に。
「素敵なお嬢さん。
ゆっくりお話ししたいと思って・・・
こちらに来ていただけないだろうか?」
男は、胡散臭い笑顔を浮かべながら、誘っているようで
周りには男たちがいて見えない壁になっている。
まずい!
アレクシス様もロイド様も近くにいない。
私は、有無を言わさず誘導されるように移動させられていく。
(アレク様。助けて・・・)
~~~~~~ ◇ ~~~~~~
その頃、アレクシス達は、着飾った女性たちに囲まれていた。
目立たないように変装させたが、やはり隠し切れないオーラがあったのだろうか?
ミリーの姿が見えないことで焦っているが、周りの女性たちがほっといてくれない。
(まずい。ミリーが一人で行ってしまった。早く連れ戻さないと・・・)
困っていると・・・
なんと、そこにボーイ姿の素敵な男が現れた。
(ん?君は・・・・・)
女性たちが、ボーイに見とれていると・・・・
「お客様。お連れ様がお呼びです。すぐにこちらへ。
素敵なお嬢様方、申し訳ありませんが、失礼させていただきます。」
そう言って、アレクシス様を誘導したボーイはーーーー
なんと、秘密裏に潜入していたケビンだった。
カイル様は、抜かりがない。
アレクシス様は、ケビンに連れて行ってもらいミリーが消えた部屋の前に立った。
ケビンがどこからが準備した鍵を使い、部屋に入るとーーーー
背の高い男に肩を抱かれ、ワインを勧められているミリーの姿が・・・
その途端。
アレクシス様の怒りが爆発した。
男たちが何人いようと構わず殴り掛かる。
ケビンももちろん桁違いに強いが、それにも増して怒りにかられたアレクシス様は手が付けられなかった。
あっという間に、戦争推奨派の男たちは、倒されてしまった。
「ミリー。大丈夫か?」
焦って、アレクシス様が声をかけるとーーーー
ミリーは安心からかアレクシス様に抱きついてきた。
そして、声を上げて泣き出した。
「ひっく。ごめんなさい。」
それしか言えない。
アレクシス様は黙って、ミリーを優しく抱きしめる。
「まずいっすよ。
周りの人たちに気づかれると面倒っす。
ここは、僕に任せて一足先にお帰りください。
屋敷の裏口に馬車も準備してあります。」
どこまでも有能なケビン。
「ありがとう。また後で。」
そう言うと、アレクシス様がミリーを優しく横抱きにした。
「キャッ。」
驚いて声を出してしまったが、泣いていた顔を見せるわけにもいかない。
「顔を隠しておくといいよ。」
アレクシス様はどこまでも優しい。
アレクシス様の胸に顔をうずめると、ムスクの香りがした。
アレクシス様の首にそっと手を回し、馬車まで連れて行ってもらった。
そうして、ミリーが危ない目にあってしまったが、結果的にはーーー
隣国の継承問題が安定したという噂が広がり、戦争を起こすという芽はつぶされたのだった。
思惑的には、成功したーーー
そして、ミリーの心にも変化が・・・
あと3話で本編完結です。
最後までよろしくお願いいたします。




