4-5 アレクシス様たちの潜入捜査
最近、隣国の動きがきな臭い。
我が国の王位継承騒ぎもあり、混乱に乗じて攻め入ろうとしているのかもしれない。
そこで、今回隣国の社交界に潜入し、情報を集めてくることになった。
なぜ、私がそんなことを知っているかというと・・・・
今回、潜入捜査をするのがアレクシス様だからだ。
王弟であるアレクシス様がそのままの姿で潜入したら、すぐさま狙われてしまう。
危険を冒すことができないので、変装して向かわなければならない。
ーーーーということで、私の指導を受けることになったのだ。
前回のミリエンヌの変装がみんなに認められ、王様自ら頼まれた。
変装ではないけれど、コスプレ技術が認められ、ちょっとうれしい。
「私は、どんな風に変装すれば、よいだろうか?」
アレクシス様は、私に会えたのがよほどうれしいのかまぶしいほどの笑顔である。
「そうですね。基本は目立たずに、違う外見に変えたいですね。」
「どんな風に変わるのかちょっと楽しみだなあ。」
アレクシス様もわくわくしている。
大丈夫なのだろうか。
これって潜入捜査だよね。
危険が伴うのではないだろうか。
「アレクシス様は、見た目が良すぎるので、目立たなくするのが難しいですよね。」
私が悩んでいると・・・
アレクシス様が、顔を赤くして、私の手をそっととった。
「ーーーーそれは、君にとって見た目が好ましいということだろうか。
私にとって、これ以上の誉め言葉はないよ。
ミリー嬢。ありがとう。」
途端に、私は自分の言葉を振り返り、顔が赤くなる。
「そんな意味じゃ・・・・」
慌てて否定しても、ただの言い訳のようになっている。
「ちょっと、私もいるんだからね。はいはい、手を離して。」
ロイド様もいたんだった。
今まで忘れていた。
私は、あわてて手を離そうとしたけど、アレクシス様はちょっと残念そうにぎゅっと握ってからそっと離した。
しぐさの一つ一つが甘い。
アレクシス様は
隣国の社交界ということで、パーティーに参加することになった。
目立たないように、それでも貴族として成立するように・・・・
まずは、かつらをかぶって金髪ではなくしたい。
隣国にも多い茶髪にでもしようかな。
それから、緑の瞳を隠して、黒いカラコンを入れた。
これだけでも印象が随分変わる。
後は、メイクで顔色を少し暗めにしたり、目の印象を変えてたれ目にしたりした。
体を補正して、体型を少しふっくらとさせれば出来上がり。
「-----しかし、すごい。
こんなにも変わるものか?
ミリー嬢は本当にすごいな。」
自分の姿を鏡に映し、しきりに感嘆のため息を漏らす。
そんなに褒められると、嬉しくなってしまう。
「ありがとうございます。
でも、問題はそれだけじゃありません。
潜入捜査ですよ。
一人じゃ情報は集めにくいですよ。」
私は、思っていたことを聞いてみる。
「ロイドも一緒に行くから大丈夫だよ。
二人なら何とかなるだろう。」
そうなのだ。
今回はロイド様も一緒に行かれるということで、ロイド様も同じように変装させる。
「私もミリー嬢から見て、見た目は好みだろうか?」
もう、言い方が直接過ぎる。
「はい。はい。どちらも素敵すぎて大変ですよ。」
私も、だんだん投げやりになってきてしまった。
「私にも手を握らせてほしいな。」
ロイド様までそんなことを言う。
「そんなことばかり言っていると、もう私協力しませんよ。」
私がたしなめると、ロイド様が焦る。
「ごめん。真面目にやるから。お願いだ。」
そうして、ロイド様も目立たないように変装させた。
ロイド様は、見た目がもともと優しい感じなので、メイクで目元をきりっとさせた。
なんか、楽しい!!
私が、ロイド様をじっくり眺めながら喜んでいると。
ロイド様の顔色が化粧をしたのに赤くなっている。
「どうしたんですか?熱でも出てきましたか?」
私が心配して言うと、ロイド様は慌てて手を振ってくる。
「ち、違うよ。
好きな人に笑顔でじっと見つめられ続けたら誰だって赤くなっちゃうよ。」
「ーーーーもうロイド様ったら、また。」
なかなか進まない、変装の準備だった。
しかし、問題はそこではない。
「ところでーーーー
私も参加します。」
「え~~~~~危ないから駄目だよ。」
「どんなに反対してもついて行きますからね。」
そう。
この計画を聞いた時から考えていたこと。
私も絶対に参加する。
はたしてーーーー




