3-3 家族会議です
「婚約破棄とはどういうことだ!!」
お父様が青筋を立てて怒っている。
ーーでも、その目は。
怒りというよりも、私を案じている色が強かった。
私は、王城であった出来事を話した。
私は混乱していたのだろう。
うっかりしていた。
「ところでミリーはどうしてそんなに太っているのかな?」
お兄様に言われてーーー
はっとした。
(そのままだった!!)
「何が何だかわからないわ。ちゃんと説明してもらわないと。」
珍しくお母様も怒っているが、興奮して今にも倒れそうだ。
ここまで来たら全部話さないと納得してもらえないだろう。
私は今までひそかに考えてきたことを話した。
王太子殿下の私へのひどい態度。
それがどうしても嫌で婚約破棄したかった。
そこで、向こうから言ってもらえるように
嫌われるように行動してきたこと。
「そんなこと考えていたのね。嫌なら言ってくれればよかったのに・・」
「そうだ。いくらでもこっちから婚約破棄だって言ってやったのに。」
お父様もお母様も私の味方になってくれる。
ちょっと涙がにじんできた。
だからこそ、そうなってはだめだ。
「お父様たちはそういうと思って言わなかったんです。
だって、婚約破棄なんてしたら、うちが無傷ではいられないでしょう。」
私は、唇をかみしめていった。
「そんなこと気にしなくてもいい・・」
お兄様まで・・・
「私が気にするんです。
私以外の人に傷ついてほしくないんです。
・・・だって、家族ですから。」
ーーー私の、本当の気持ちを伝えた。
お父様もお母様も悲しそうに顔をゆがめる。
「家族なんだから。それでも幸せなんだよ。」
お父様が私の手を握り締めて言う。
お母様も。
お兄様まで・・・
4人で泣き笑いのような表情になってしまった。
「そこで、何もかも解決する方法を考えたんです。」
私が、意を決して話し出す。
「私が、一人で家を出て市井で働けばいいんです。」
ひゅっ
そう言った途端、お父様とお母様が息をのむ。
「それは・・・」
「実は、私もう働いているんです。」
「・・・・は?」
「3年も」
沈黙が落ちた。
次の瞬間ーーー
「はああああああああ!?」
「だから、心配いりません。誰にも迷惑はかけないんです。
私を貴族籍から外してください。」
私は、二人に頭を下げた。
「それは、だめだよ。」
急にお兄様が声を上げる。
「私なりに考えていたんだ。今までミリーのしてきたことを知っていたから。」
そして、これから私の籍は入れたまま
領地に下がるふりをする。
その間は市井で働いて暮らしていく。
今まで、ミリエンヌ・エーデルシュタインは太っていた。
だから誰も、痩せた私を見ても、ミリエンヌだとは思わない。
顔だちも、雰囲気も変わるからね。
ましてや、貴族の令嬢が働いているなんて
誰も想像できないだろう。
それでも、意味が分からないお父様とお母様。
「そもそもなんでせっかく痩せてきれいになったのに、太った格好をしているの?」
「王太子殿下に嫌われるためです。
痩せてきれいになったらもしかしたら婚約破棄されないかもしれないじゃないですか!」
私は、両手のこぶしを握り、力説する。
「・・・よくそこまで隠せたものだな。」
お父様は呆れたように、私を見た。
「とにかく、籍は抜かない。ミリーは私たちの大事な家族。
それでもいいならやってみよう!」
そう決まった。
私的には目標達成できて、すっきりしたけど・・・・
残っていますよ。
大きな問題が・・・
王太子殿下は誰を狙っているのかーーーー




