会議後のひととき
グリースが会議室から退出した後、会議に参加したグリースの部下達は口々に愚痴をこぼした。
「グリースの野郎ありゃないぜ。俺たちに責任全部押し付けやがって。国王に怒られたのだって自業自得だろ」
「それにさあ、なにが 同僚の仕事の管理もお前達の仕事の内だ だよ。それはお前の仕事だっつーの! 」
「というかアイクがあの量の仕事を全部一人でこなしてたってほんとか? だとしたらとんでもねえぞ」
「そもそも何でアイクはクビになったんだ? 」
「まさかお前知らないのか? あいつはよくムカつくからとかそういう理由で人をクビにするようなやつなんだよ」
「さすが、俺達のクソ上司は格が違うな」
全員が全員、思い思いに言葉を述べていく。
グリースを庇うような言葉は一つも出てこない。
皆があのゴミカスクソ上司グリースに恨みを持っているのだ。
手柄を横取りされた者もいるし、一日で二十時間以上働かされた者もいる。
毎日のように仕事をサボり、少しのミスでもすぐに怒鳴る。
グリースは典型的なクソ上司だった。
「今回の件が国王に全部ばれてクビになったりしねえかな」
「いっそ国王にチクるか。あいつはいつも仕事をサボりまくっているクソ野郎ですって」
「俺、宮廷魔道具師辞めよっかな。残業ばっかで全然楽しくないし」
「俺もそうしよっかな。というかこれから連れ戻されるアイクかわいそうじゃね? 」
「さすがに同情するわ。よし、決めた。俺今回の件が一段落したら退職届グリースの顔面に叩きつけて辞めてやる! 」
「俺は続けるかな。まだグリースがクビになる希望を捨ててないから」
「いやいや、あいつは仮にも侯爵なんだぞ。さすがにクビにはならねえって」
とこの時は誰もが思っていた。




