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ただいま迷走中!?  作者: 呪理阿
五月 GWにもレッツ迷走
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70/102

70 多分待ちに待った校外学習です!

「火には気を付けるんですよー」

 っと、言われはしたけど。

 けど、な。

『火、点かねぇーっ!』

 という叫びがあちこちから。

 湿気てるしな! 午後から雨とか言ってたしな! すでにどんより曇ってるしな!

 岳だ!

 今日は校外学習。曇っちゃいるけど、真っ黒い雲が天井埋め尽くしてるけど、校外学習だ。

 理絵と俊、捺希、中田、西山に俺の班は最終的に豚汁を作ることになった。

 一番無難な理絵の意見に決まったって事だな。

「火ぃ点かへんやん! このままやったら何もできひんで!?」

「あたし達まさか、お昼ご飯抜きなんかになんないわよねっ!?」

「えぇっ!? そ、そうなの、高山's!」

 おい中田、何だ高山ズって。

「だーいじょぶだって。なっ、岳」

「そうだって。点かねぇのは今だけだよ」

「そ、そ。万が一点かなくってもさ、おにぎりあるだろ? 昼飯抜きにはなんねぇよ」

 おい、俊。何でそれ言った?

「やっぱり点かないかもしれないんだぁあああ!」

 ほら、中田が悪い方に考えて林の方へ走り去っちまったじゃねぇか!

「え? あ、ちょっと、おい! 虎!」

 トラって呼んでるけど、中田の下の前は虎之助とらのすけな。

「……中田君ね、おにぎり持ってくるの忘れたんだって」

「あぁー、そらショックやなぁ。火ぃ点かんやったらホンマに昼ご飯抜きになってまうやん」

「材料そのまま食べられないかしら?」

 理絵、西山、捺希の会話を聞きながら俺は一人、薪と格闘する。

 ライターで。点けやコラ。

「あ、ごめんね岳……。何か手伝う事あるかな」

 俺が一人でやってる事に気付いた理絵がそう言ってくれた。手伝う事?

「ねぇよ。どうも」

「あ、そか、ごめんね……」

 どうやったら点くんだよ、こいつ!

 ……落ち着け俺、落ち着くんだ! ライター地面に叩きつけようとか考えるなっ!

「っぁー! ウゼェ!」

 あ、やっちまった。

「た、岳!?」

「ちょっと、落ち着いて!? らしくないじゃない!」

「キレた。ウチ、松ぼっくり探してこよか? よー燃えるでアレは」

 西山がさっさと林の方へ。

「西山、それ松林じゃねんだから、松ぼっくりはねぇよ」

 一回フリーズして、ゆっくりと方向転換して戻って来た。無言。

 俺、何か悪い事したか!? 凄くそういう気分になるんだけど、西山の視線で!

 取り敢えず視線だけそらして火に集中するか。

 ライターに火は点く。ここから新聞紙に移して、薪に移すのが難……あ、点いた。

「よっしゃ、点いた! うちわは?」

「あっ、あるよ。はい」

 ……なんで理絵だけじゃなくて、他の二人も渡してくるんだ?

 二刀流ならぬ三刀流か俺は!? うちわだから……三扇流、とか? いや、どうでもいいそこは!

「お前等も煽げよな」

「こういうのは男の仕事やろ?」

「せめて俊と中田が帰って来るまではやれよ!」

「あたしは材料とかお鍋とかの用意するわね」

「あ、ウチもそっち行こ」

 おいコラ西山。

「はい、岳。二つ使って、ね」

「あ、うん」

 理絵はやってくれんのか。流石タラッドに言わせればクラス一の良い子。

「その班、何作ってんの!?」

『生クリーム鍋!』

 ……何か向こうの方が騒がしいな。

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