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助けてください、魔王様!  作者: けとし
第1章
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第23話 風呂での会話

タイトルが決められないほど微妙な回になってしまった。解せぬ。

 それから俺たちはスカーレットゴーレム夫婦をフーの力を借りること無く討伐することが出来、またコアを撤去したためこのダンジョンを破壊する時までの間にスカーレットゴーレムが現れることは無く、今回のスカーレットゴーレム戦を見たルフォートから俺も戦闘しても良いという許可を貰いダンジョン攻略に勤しんだ。


 順調に進んだ結果、ダンジョンコアの破壊に成功。まだできて間も無かった為か、コアを守る存在であるクリミナルを確保できていなかったようだ。

 ルフォート曰く、自由奔放なタイプのダンジョンということだそうだ。ダンジョンにタイプってあるんだな。



 こうしてダンジョン討伐によりドントス鉱山は解放されまた鉱夫達は元の仕事に戻ることが出来るようになった。



 そして城に戻ってきてから2日経ったある日、俺はまたアノマリア家にお邪魔していた。


 そこで俺は自分が探していた物を見つけた。

 それは、チョコレートと同じ原料で作られたココアパウダーだ。ひと舐めして確認させて貰ったが、多少の違和感はあったが、確かに俺の知っている純ココアの苦味だった。


 勇者だった頃にすらお目にしたこと無かったが、バーレンさんの話を聞いていくうちにその理由が分かった。


「アマロパウダーと呼ぶんだけどね、ツリータートルと言う魔物から取れるのだけど、攻撃をすると甲羅に引きこもって、生やしている木から発作や蕁麻疹が起こる胞子を撒き散らすのよ。唯一の対象方は彼らの好物である

 ピンクアーゲンという海藻をあげている間に

 木から採るらしいんだけど、その食事量が少なく短いせいで中々量がとれなかったりするらしいの。収穫量が多くても、取り出せるパウダーの量が少ないものばかりだったらお手上げだし、そのせいで漢方の次の次に高級なものなのよね」

「漢方と一緒?」

「そうだよ。お湯に溶かして飲むとあったかくなるし、なにより苦いからね」


 どうやらココアパウダーは料理に使うものではないというのが広まっているようだ。


 これは認識を変えさせなければ。

 リビングで本を読んでいるルフォートに声をかけて俺のいた世界にあったチョコレートについて話してみる。それと同時にその作り方も。

 初めてチョコレートを食べた時、その美味しさに驚き、思わず工場見学をさせてもらったほどである。その時どうやって作っているのかも説明させてもらったのを、今でも鮮明に覚えている。


「なるほど……アマロパウダーにそんな方法が。作り方を広めてもいいのか?」

「うん」

「とすれば——いやしかし———」

 ブツブツと自分の世界にはいってしまった模様。


 さて、念願のチョコレートが出来るのも時間の問題だな。


「しかし、あの苦いパウダーがチョコレートというのに変わる事が出来るなんて思えないよ」

 バーレンさんは不思議だという顔をしながらクッキーを食べる。


「あ、アマロパウダーをクッキーの生地に入れたりすると風味が変わりますよ」

「ほう、それはいいこと聞いた。是非また試してみるよ」

「分量は分からないですけど、どうします?」

「そこは、まぁ。やっていくうちに分かることだ。失敗作処理班もいることだし」

「苦いのは嫌いだ」

「ケーキのときもそういってたよね、『甘いのは嫌いだ』って。なのにいつの間にやらケーキデイに必ず出没すると言われるほどのケーキ好きになってる癖に」

「適度な甘さだから丁度いいんだ。お母さんよ失敗作は全部甘ったるいんだよ」

 当時のそれを思い出したのか、とても嫌そうな顔をするルフォート。どれだけ凄いのか、逆に味わってみたくなる。


「ん。そういえばそろそろ帰る時間じゃないか? たしかガゼル君と何かあるとか」


 今思ったけどルフォートってガゼルより年下だよな? なんで君付けなんだ。


「うん、ちょっとね。それじゃあお兄ちゃん、お姉ちゃん。またね」




 アノマリア宅から出た俺は、風魔法で宙を飛びながら、自分の部屋に向かった。

 ダンジョン騒ぎで魔法を使いこなせていたそともあって、城で使っても大丈夫ということになった。


 俺はそのまま自分の部屋に戻ると、机が別の場所に移動しており、元々あった場所には紙が敷かれており、そこに魔法陣が描かれていた。しかし、まだ未完成のようで、空気中の魔を取り込んでいないようだ。


「……、ガゼル?」

 あれが頼んでいた代物だということは分かった。しかしそれを製作したガゼルがいない。


 魔法陣の描かれた紙を触ってみる。どうやらバイホーンの皮で作った羊皮紙のようだ。


 魔法陣を構成しているのは墨? というかこれって……。




 少し経ってから、ガゼルはインクを入れた瓶を二つ手に持って現れた。


「お、もう帰ったきたのか。はやいな」

「いや、少し前に来たところだ。それよりこの魔法陣に使われている墨は一体なんなんだ? 明らかに魔力の容量が普通じゃないぞ」


 普通、魔法陣を描くためにはサークルインクと呼ばれるものが使われる。

 空気中からの魔吸収率、保有量が共に安定していることで知られるのだが、この魔法陣に使われているインクは、未完成でありながら周りから既に魔を取り込み始めているのだ。それも貪欲に。既に一般の魔族と同等の量が溜め込まれているのだが、限界が見えないのだ。こんな代物初めてだ、


 今更だが、俺この世界の住民だったのに何も知らないんだな。


「あぁ、東にある頼之国ライノクニに生息しているオクタクロウの乳だ。それを加工すると墨というのになるらしい。今回は場所が場所だから、このくらいのモノが必要と思ってな」

「まてこら一体どこに作ったんだ」

「……」

「おい、なに明後日向いてんだ。めちゃくちゃ不安だぞ」

「大丈夫だ。危険性もないから。安心してフーと戯れてこい」


 フーと安心して戯れる(たたかう)ことができる場所って……ろくなモノが思い浮かばないのだが。


「さて、じゃあ最後の仕上げをさせて貰うぞ」

 腰から棒を取り出したガゼルは、インクの途切れている所にそれを突き立てると、ゆっくり角度をつけたりして文字を刻んでいく。その溝は大体1センチもないといったところだな。


 それが終わると瓶を一つ開け、筆も使わずに流し始めた。


 一瞬馬鹿なのかと思ったが、バイホーンの羊皮紙がインクを吸い込んでいくのをみて目を見開く。


「なぜかは知らないが、オクタクロウのインクをこいつにやると、めちゃくちゃ吸収するだよ。サークルインクを使った時よりも消費が激しい。代わりにテレポートなど、大量の魔力を消費する魔法、魔術にはうってつけの代物になってくれる」


 言い終わるまえに、その魔法陣は完成した。


「その保有量故に、起動させるのに最低限必要な魔の量も半端ではないがな」


 羊皮紙に手を置き、ガゼルと共に魔力を流していく。


 流し終えた時には、俺の魔力の三分の二と、ガゼルのほぼ全ての魔力を絞られてしまった。


 汗が止まらず、呼吸が乱れている。


「はぁ、はぁ……今日は、完成しただけでよしとしよう」

「そう……だな」


 数十分休憩を取った後、スクロールは片付けられた。


 凄まじかった。使い古された言葉に大海の水をコップに注ぐなんていうのがあるが、これはその逆。『生物もいない荒れた大地と化した地球全体に海を注ぎ込んだよう』といえる。注いでもそそいでも、限界なんて見えず、起動水準の魔力が一とすれば、あと10は入ってしまう。


「あれで最低限とか。一体どこに作ったんだよほんと」


「明日楽しみにしとけばいい。さて、風呂に入るかな」

 達成したという顔をしながら、ガゼルは部屋を出て行った。俺も汗をかいたので風呂に入ることにした。



 ピークにはまだ早い時間のため風呂場には、誰一人いなかった。


「……今更だがコタロウ。何気に鍛えてるよな、お前」

「急にどうした」

「いや、人間としての基準からしたら、この歳で少し異常だと思ってな」


 あぁ、なるほど。

 この世界では体をと言ったら剣を振ったり、走りにくい場所を走ったり、実戦稽古しかなく、またそのような事をするのは騎士団の見習いか、傭兵ぐらい。


「勇者になる前の俺は農民で。突然アイモネに勇者であるとか言われ王都に連れて行かれ、めちゃくちゃ扱かれたのは今も覚えている。それで鍛えられたのは第六感と実践的な動きだけだった。あぁ、それと確実に倒すためのコツのようなものもだ。まぁその頃になると、魔力も魔族並みにあったから倍加ライズで補っていたから問題は無かったんだけど」


「転生した先の世界で、何かあったのか」


「転生し、鼓太郎としての生を貰って三年目のある日。朝起きてみると、長男と次男がいなくて、何処にいったのか探していると庭で謎の動きをしていたんだ。それが体を鍛える為だと聞かされた時はかなり驚いた」


「ほう、どういったものなのか気になるな」


 ガゼルも興味を示したようだ。まだ鍛えたりないのかこいつ。


「まあこの話はまた今度するよ。それより気になったんだがまだイーリリン王国から返事は返ってきてないのか?」

「あぁ、あの国がどれだけダメなのか再認識させられたよ」

 声を潜めて答える。俺の探知にも引っかかったが誰かが盗み聞きをしようとしているようだ。


「そうだ、ガゼル兄さん。ガゼル兄さんの奥さんってどういう人ですか」

「唐突だな。俺は二週間に一度帰ってるんだが、その度に豪勢な料理を作ってくれるし部屋の掃除も完璧にこなしてくれる。そして可愛い」

「美しい、ではなく可愛いですか」

「あぁ、なんせ……小さいからな」

「……ガゼル兄さん。まさか」

「うん、違うからな。断じてそうではないと言わせてもらうよ」

「……ならいいですけど」

 と、ガゼルの惚気話などたわいもないことを話しているようにしているが、土魔法、聞き耳立て(リスティングアコウス)を通じてその国の情勢と、俺の見てきたものを話し合った。


 どうやらイーリリン王国は魔族の村を一つ、植民地としている。

 そこでは重税などにより苦しい生活が仕入れられており、だがその村を出ていけば国に迷惑をかけることになると脅しているとのこと。


 あの豚、どこまで堕ちて嫌がるんだよ。


 また、俺の話を聞いたガゼルからは。


「(なるほど、守護騎兵ガーディアンがいたのか。維持費とかめちゃくちゃかかってしまうのが難点の欠陥品なんだが、どうしてそんなものを)」

「(さぁな。だがあの国が繁栄しているのは確かだ。そんな時に起こった聖剣事件。そして何を血迷ったのかこの国に喧嘩を売ってしまった。無実の罪で申し込んでしまった後、もし負けたらどうするつもりなのか楽しみだわ)」


「(いや、お前のせいだからな?)」

「(分かっている。だから今回のお遊戯会には出席させてもらう)」

「(ほう。どうやるつもりだ?)」

「(なに、簡単なことなんだが……自分の魔力を他人に送り込める奴を紹介してくれないか)」

「(おいおい、まさかと思うが)」

「(そのまさかだ)」

 ガゼルに向かって黒い笑みをみせると、お風呂から上がった。


 それと同時に探知に引っかかっていたやつもどこかへいってしまったようだ。

未だに二ヶ月の間に何があったのかやフーちゃん奪還の際を細かくすることができていません。


その場合話の変更点が増えるだろうと思います。




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