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助けてください、魔王様!  作者: けとし
第1章
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第13話 暗殺? なにそれうまいの?

遅れてしまい、申し訳ありません。ストックすら作れてないでガンス。


全話の最後に加筆がございますので、見ておいてください。

『「貴方が、ラークシですか? 初めまして、私はアイモネ。今日から勇者である貴方に使える者です」』


 アイモネ・エィロス。俺がたぶん9歳ぐらいだった頃だろう、畑仕事をしてる最中に突然頭の中で呼びかけてきて、森の中へと誘い、俺が勇者だと告げてきた張本人。


 天族の禁忌を犯したらしく、修行をしていた時に、チャンスとして、俺と共に魔王を倒す旅を申し付けられた、天子……日本とは違い、この場合は天族の子供という意味として捉えて欲しい。


 彼女は、魔王を討伐したその日を境に俺の前から消え。そして———。



「? どうしたの。そんな怖い顔して……はっ! もしや本当に嫌ってしまってるのね!? そんにゃぁぁ……」

 気がつくとアイモネが顔を覗き込んでおり、変な勘違いをしてまた嘘泣きを始めた。

 しかし「なんで聖女のお前がここに!」言葉をこの姿で言いにいくのはアレなので、今はこちらも演技で返す。

「うん、よろしくね。お姉ちゃん」

「おねえちゃ……!!」

 ……なんだ? 今度は本当に喜び始めたぞ。


「いっつもラッジに子供あつかいされてるもんねぇ」

「あ? 実際ガキだろ。今日だって『可愛いお人形さんだぁー』とかなんとか言いながら迷子になりかけたんだし…おっと」

 買い物に行っていたようで、ラッジは両手で抱えていた袋をリビングの隅にある机においてそんな事を告げると。目の前でクネクネダンスをしていたアイモネの目がキラリとひかり、体を右へと回転しながら何かを取り出し……そして、サイドスローの容量で何かをラッジへと投擲した。

 それをラッジはスレスレのところで避ける。慣れているようなので日常茶飯事なのだろう。ちなみに彼女が投げたものは小さくも殺傷力のある針や刃物だった。それが数個ほど。針の数は数え切れないので刃物の飲みだが、壁に刺さった数からすると数個ではなく、十数個のようだ。


「もう、避けないでよ当たらないじゃないの!」

「誰が当たりたいと思うかそんな劇物付きなんか! うっかり掠っただけで三日三晩高熱でうなされた身にもなってみろ!」

 喰らったことあるのか、よく生きてるな。

 彼女の使う得物には、必ずと言っていいほど、ナニカに浸したものを使ってくる。ラッジが体験した通り、掠っただけでも重症確定なナニカ。うっかりで文字通り昇天してしまった人たちもいなくもない。


「自業自得じゃない!」

「劇物がなかったらな!」

「まあまあ、二人とも。そんなことよりも夕食の準備をしましょ。コタロウちゃんも食べるわよね」

「う、うん!」


 今は考えないことにしよう。



 今日の夕食は——日本で言えば豚の生姜焼きだな。料理に関しては全くもって知識がないため、勘弁して欲しい。ただ、肉が柔らかく子供の頃に食べるものではないとだけ言っておこう。顎が弱くなってしまうのはごめんだ。美味しいけど、日本人の体の弱さ故に……あ、補正かかってるならいいか。


「——でね、ラッジったら『生意気なガキがいた、ムカつく』とか言って行っちゃったのよー。それが魔王様とも知らずに、ね」

「う、うううるさいな。別にいいじゃねーか。ガキはガキなんだし」

「こらっ! そんな言い方しないの」


 夕食が終わり、他愛もない話をし始めたアノマリア一家。皆して楽しく……というわけでもなくルフォートは一人、腕を組んでなにやら考え事をしている風に思える。


「えっと、それじゃあ僕は帰るね?」

「え、もう帰っちゃうの? もっと楽しもうよ〜」

 ……誰だアイモネに酒飲ませたバカは。離れてくれないんだが。つうか抱きしめてる手に力入れるな! 俺じゃなかったらもうすでに死んでるぞこのアホ聖女!!


「もう〜ダメよ。夜はもう遅いんだし、ほら、お風呂入って来なさい」

「え、えっと…」

 子供の演技をしてるため、大丈夫だということを伝える事が出来ずしどろもどろしてると、ラッジがため息を一つ。


「俺が送っていく」

「「はぁ!?」」

 これには俺も驚いた。どういった心境の変化なのか。


 少し鼻に倍加ライズをかけ、ラッジの周りを嗅ぐ。もちろん誰にも分からないようにうまく誤魔化してだ。

 ラッジから酒の匂いがする。あの麦茶っぽいの、ウーロンハイ的なものだったのか。

 しかし好都合。彼ならまだ大丈夫だろう。酒を呑んでるなら、記憶の誤魔化しもきくし。


「おねがいします。お兄ちゃん」

「おう」

 そう短く答え、彼は席を立った。……少しフラフラなのが不安だな。


「それじゃあ、おじゃましましたぁ」

「あぅー、私の天子がいっちゃうぅ」

 お前が天子だろ。


「何言ってるの、また会えるでしょ?」

 確かにそうだ。夕食中にまた来る約束もしておいたのだ、きっと大丈夫だろう。


 ルフォートから送られる視線に疑問を思いつつも、アノマリア家の部屋から退出した。






「……あー、お兄ちゃん。ここでいいよ?」

「あ? まだ先だろ」

「ううん、大丈夫。ありがとね」

「お、おう……」


 自分の部屋へと戻る途中まで送ってもらったラッジを帰らせ、俺は少し早足で歩き始める。


 角の所を曲がり、上へと跳んで壁に腕を突き刺してぶら下がる。



 なぜこんなことしたのかって? それは下を見れば分かるさ。


 そこには、夜では見つけ辛い黒マントを羽織った男たちが俺を見失ったことで狼狽えていた。


「……っ!? どこに消えた」

「まだ近くにいるはずだ、探すんだ!」


 こういうお偉い方たちの住む所でお決まりの暗殺者って、どの種族にもいるんだな、笑えない。


『フロー、起きてるか?』

 “うー”

 なんか犬よろしくに唸るは聖剣であるフロー。理由は分かってる。


『後で遊んでやるから、今は我慢しな』

 “ぜったいだよ?”

『おう、その前に一仕事頼むわ、左手に武装してくれ』


 “りょーかい!”

 突き刺していない左手に聖剣の力の一部が集まっていく。

 そして俺はそれを具現化させるため、言葉を紡ぐ。


「『起動、死なない雷撃ノンリータルエレクトロ射撃形態ガンモルフィー』、弾種は……『集束クラスター』で」

 内側から何かが外へと溢れ出していく。それは白く濁っており、俺の腕を覆うと、指定された形へとなっていく。


 できたそれは、丸みを帯びておりつや消しがされた、脱着不能の一丁の銃だ。言ってしまえば、コ○ラ的な。しかし違う所もある。


 あっちは金属特有の鈍い銀色をしてるのに対し、フローをオーラで構築されたこれは、全体が薄紫をしており、カタチは某ゾンビゲーに出ていたグレネードランチャーのドラムがないものを想像し、創造した。


「『照準器ビスタ』」

 俺の言葉に従い、銃の上部に赤い十字が描かれたようなものが現れる。俺はゆっくりとそれをローブの男達の中央部分に狙いを定める。


「おい」

 少し大きな声で場所を伝えると、案の定全員こちらを向いた。それと同時に俺は、手に伝わるグリップのようなものについてる突起——いや引き金でいいか——を、引いた。


「マズイ、にげ———」





 閃光が、視界を塗りつぶした。






 あ、やり過ぎたなこれ。




 ▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽


 ふあぁぁと、大きなあくびが出るのはいつものことだ。


 俺はあのコタロウというガキを送っていた。酒を呑んで気分の良くなった俺が送ってやったのに、途中で大丈夫とかいいながら走ってい来やがった。


「なんなんだよったく。人の親切を踏みにじりやがって」

 ブツブツと呟いてしまうのは、俺のいつもの癖だ。




 父であるルシフェルが無くなったあの日、俺は勇者たちの襲撃に怯え、ルフォート兄さんの腕の中で体を震わせていた。


 父が死んでしまったと聞いた時、俺は悔しかった。


 父を助けてやれなかった自分が憎かった。


 同時の俺は既に範囲殲滅魔法を使えるまでになっていた。制御も出来た。なのに、怯えていた。


 そんな自分が憎くて憎くて憎くて憎くて……っ!!




「……って、何考えてんだ。俺」

 どうやらすこし飲みすぎたようだ。しかしアイモネのやろう、何がもうお酒ぐらい飲めるでしょ? だ。度のクソ高いもんを飲ませやがって。明日は絶対二日酔いだわ。


 そんな事を考えながら家へと戻っていたときだった。



 何かが破裂する音と共に、白い光が。夜の場内を照らした。


 何が起こったのか分からず、後ろを振り返るが、既にその光は消えており、辺りはシン——と、静まり返っていた。


 そういえば、今日スチュワの爺さんとすれ違ったな。その時何か呟いて……。


 ——あんなクソガキに、魔王なんかできわけがない。早く芽を潰さなければ——



「ちっ、くそがっ」


 俺は帰ろうとした道を引き返し、走り出した。


 魔王……コタロウ……あの糞爺! 小さな子供を手にかけるつもりか!!




 階段の壁を走り抜け、ショートカットを行う。


 数分も経たぬうちにあいつと別れた場所に辿りつき、そのまま通り過ぎる。


 何かが焼けた、臭いが鼻についた。


「っ! 無事でいてくれ!!」


 心で叫んだはずが、思わず口に出てしまったが、気にせず臭いのする方へと向かう。





 そして目にしたのは、小さな子供の死体……ではなく、数人の黒いローブを着た男たちだった。


「ぐ、うぅぅ……」

「がぁっぁあ」

 呻く者と呻かない者がいる中、俺の目が釘付けになったのは、床についた焦げ跡。


 命の安否もせずただただ、それを凝視してしまう。


 何故なのかと聞かれても、わからないとしか言いようが無い。








 ここで、一体何があったんだ?

無理やりな終わらせ方ですが、暇があれば付け足していきます。

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