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五段腹でも勇者になれるもん  作者: おりひん
俺のハーレム生活開始!?
14/16

マジックイーター(2)

投稿遅れてすみません。今回は長かったので、書くのに時間が掛かりました。

よろしければ感想+ランキングポチお願いします。してくださる事で作者のやる気が出ます!


 これは俺がまだ日本に居る時の話だ。あれは謎のゲーム「Your life game」でプレイしている時だった。今この世界では英雄として慕われていて、俺がプレイした主人公:勇者ソルガが魔法使いのエリーナをパーティメンバーに向かえてから一ヵ月後ぐらいたっていた。

 

 その時のパーティランクはBで主人公であるゾルガはまだ黄金の弓を手に入れてなかった。その時のメンバーは古い順に、僧侶のマオ、戦士のトム、そして新人の魔法使いエリーナだった。あの時の俺は他の人のスキルや能力を見抜く「丸見えスキル」と言うものを持っていた。残念な事に下着とかは丸見え出来なかった……無念。

 

 さて、話は逸れるが俺がどうやってこの三人に会ってパーティを組んだか説明しよう。

 

 僧侶のマオは、このゲームの仕組みが分からなくてダメージをハンパなく受けていた俺を助けてくれた命の恩人だ。彼女は親の病気を治すお薬を買うため一流冒険者になると誓っていた。命の恩人である彼女と何回かパーティを組むうちに彼女はいつのまにか正式なメンバーとなっていた。

 

 そんなマオとパーティ(と言っても二人だが)を組んでからしばらくして、俺達はある依頼をこなした後に高クラスの魔物と遭遇した。そして、そこで魔物と戦っていたのが戦士であるトムだった。しかし、もう力が絶えそうだった。よって俺達は速やかにその魔物を排除した。

 

 その次の日からトムは俺のパーティに入りたがった。しかし、彼の能力はマオのように高い訳ではなかった。スキルもそこら辺の戦士とあまり変わらなかった。だから俺は何回も断り続けた。しかし、彼は諦めず努力をした。しかし、努力した所でパーティの役に立たなかったら意味がない。

 

 だから俺は「人は生まれながら平等ではない。努力しても結果が付いてこなかったら意味がない。しかし、きちんとした結果がでたら俺はトムを正式メンバーにする」と言い放った。この言葉を聞いた途端、彼は俺の視界から消えうせた。俺は諦めたのだと思っていた。

 

 しかし6ヵ月後ぐらい経った頃だったか、トムが俺の前に現れたのだ。丸見えスキルを使うと、そこらの戦士と比べ物にならない能力を持っていた。「成長2倍スキル」を持っていたし、俺が今まで見たことの無かった「ド根性スキル」と言うものも持っていた。俺は快くトムを正式メンバーに加えた。そう、彼は努力の天才だったのだ。

 

 トムが加わってからまたしばらく時が経って、俺はある冒険者ギルドで新人冒険者のエリーナに会った。そして俺は彼女を正式メンバーとして誘った。トムは大反対だった。もちろん俺はそこらの新人冒険者をたやすく誘うわけではない。彼女は神から譲り受けたとでも言えるタレントを持っていた。しかし、彼女はその才能を開花させてなかった。丸見えスキルが使えるのは俺だけだったので、エレーナの本来の力を理解できないマオも反対した。もちろんマオやトムの言いたい事も分かる。しかし、こんな逸材そうそういないと思った俺は二人の反対を無理に押し切り仮メンバーとした。

 

 トムは努力屋だった。だから元々から才能に恵まれていたエリーナを大いに嫌った。その事でエリーナは何度も俺のところに来て、泣いていた。ゲーム中の主人公は今の俺と違いイケメンだったので心の傷を癒すことが出来た……と思う。まあ「癒し」のことについてはおいて置くとして、エリーナが仮メンバーとして参加してから一ヶ月が経った。

 

 仮メンバーの契約期間は一ヶ月だった。トムは未だにエリーナのことを嫌っていた。パーティリーダーである俺はエリーナを正式なメンバーに加えようと思っていた。一ヶ月の間に彼女は数々のスキルを開花したのだ。そこで俺は二人に認めてもらおうと説得を試みた。マオはエリーナの真の力に気付いて来たので了解を得ることが出来た。しかし、トムは納得しない。彼だってエリーナの才能には気付いていたはずだ。だから余計にトムは受け入れることが出来ないようなのだ。しばらくして、トムは正式メンバーの件について了解してくれた。しかし、それは条件付きだった。その条件とは「魔物の退治」だった。エリーナは俺達と比べると冒険者になって日が浅い。だから、B級モンスターを倒すのは無理だろうとトムに告げた。もちろん、そんなことはトムも充分理解していた。

 

 次の日、エリーナとトムはある場所へ魔物退治に行った。俺とマオが居ると力を貸すかもしれないとトムは考え、二人で行くことにしたらしい。行った場所はCクラスとDクラスの集まるエリアだった。そこの魔物を一通り倒すことが出来たらトムはエリーナを認めるらしい。

 

 魔物狩りは順調に進んでいったらしい。しかし、エリーナとトムはとんでもない魔物に会った。それが、マジックイーターだ。彼らはこの魔物について知らなかった。全ての攻撃をエリーナに任せていたトムはいずれ後悔することになったのだ。そう、魔物達が集うエリアにマジックイーターが居たのだ。前にも言ったが元々マジックイーターはDクラスだが、魔法を喰らうことでB+クラスまで化ける。エリーナは早速、魔法使いの本業の魔法を唱えた。しかし、魔物は怯むこともなく元気になっていくのだ。途中で魔物の異変に気が付いたトムはその魔物を物理的に倒そうと剣を振るった。しかし、天才少女エリーナの魔法を喰らったマジックイーターはすでにB+まで化けていた。あの頃のトムの手には負えず、トムは反撃され地面に倒れた。エリーナは一人になってしまった。しかし、天才少女はこの修羅場を乗り越えて正式なメンバーとなったのだ。

 

 ―――――――――――――――――

 

「アンナ!まだ魔力が残っているか?」

 

「はい。僅かながら残っています」

 

「さっきの中級水魔法何発ぐらい撃てる?」

「3発が限界だと思います」

 

 ノゾムは何がしたいのだろうか?確かこのマジックイーターに魔法は効かない、いやそれ以上に相手にアドバンテージを与えてしまう。

 

「アンナ!ここまで強くなったマジックイーターを俺は倒せない」

 

「っえ!?やっぱり私たち死ぬんですか?」

 

「勝手に死人にさせるな。俺は倒せないがアンナなら出来る」

 

「っえ?私は魔法しか使えませんよ」

 

「それでいい!」

 

 ノゾムはマジックイーターの相手をしながらそう叫ぶ。やはりこの男はよく分からない。何をたくらんでいるんだ?

 

「アンナ!囮になれ!」

 

「え、えぇぇぇぇぇ!」

 

 それって私に「死ね」と言っているのと同じこと。私を盾にして逃げると言うこと?

 

「嫌です」

 

「お願いだ。マジックイーターからの攻撃は全て俺が受け止める。魔法を吸収したことであいつは賢くなっているはずだ。だから魔法を吸収できる俺に魔法は放ってこない。いいか、あいつが魔法を放つ時を狙ってアンナの中級水魔法を放て!口の中に魔法を叩き込むことであいつは死ぬ」

 

「…………わ、分かりました」

 

 私の言葉を聞いてノゾムは視界から消えた。もしかしたら、逃げたのかもしれない。みんな私を一人ぼっちにしてどっかに行ってしまう。パパも護衛の皆もノゾムも。これは姫である私への試練なのかもしれない。ここで負けたら私は何もかも失う気がした。心の中にある大事な思い出もなくす気がした。

 

 そんな状況で私は「怒り」を覚えた。ママ……いや、あの女が居なければ私に弟なんか出来ていなかったし、国から追い出されることなんてなかった。そうだ、あいつが居なければ!

 

 怒りと共に私に力が込み上げて来た。そうだ、私は姫だ!こんな所で負ける訳にはいけない。

 

 ちょうどその時、マジックイーターが魔法を唱えようとした。チャンスを逃す私ではない。すぐさま魔法を唱える。

 

「ウォーターキャノン!」

 

 私の魔法はマジックイータの方へ向かっていく。しかし、マジックイーターの放った魔法と衝突して互いの魔法を打ち消した。

 もうちょっとだったのに。

 

 またもやマジックイーターは魔法を放とうとする。そして私はマジックイーターより魔法を放とうと試みる。

 

「ウォーターキャノン」

 

 しかし、今回の魔法は早すぎてマジックイーターは魔法を放つのをやめて回避してしまった。私の魔法はマジックイーターと互角。しかし、私は残り1しか放てない。魔力切れになるとかなり疲れる。私はすでに肩で息をしていた。

 

 その様子を見たマジックイーターは遠距離攻撃から近距離攻撃に変えてきた。近距離になると不利になることが分かっていたので、私は背を向けないよう少しずつ下がっていく。しかし、マジックイーターの移動速度の方が速く、少しずつマジックイーターとの距離が狭まってきた。前を向いて後ろに下がっていたので私は石に引っかかり地面にこけてしまった。その時を狙って、マジックイーターは魔法を放ってきた。

 

 もうだめだ、私はもうだめだ。所詮、私なんて居てもいなくても世界は変わらない。私は何て無力なんだろうか。私は誰からも必要とされていない。こんな私を護衛してくれた皆、ありがとう。石に躓き相手に倒されるなんて、みっともない。天国のパパや本当のママもバカにするに違いない。終わった……と悟って目を閉じると声が聞こえた。

 

「スピードアップ」

 

 私は誰かに持ち上げられた。マジックイーター?いや、それはない。さっきの声……ノゾム!?私は重いまぶたを開き、目の前の人物を見た……ノゾムだった。あまりの嬉しさに私はノゾムを抱きついてしまった……が、「あの魔法使いと同じ体系の男」と気付いたとき、私はノゾムを殴ってしまった。

 

「ハグされたと思ったら、殴られるってどんな状況だよ!」

 

「だって、一人で寂しかったの!」

 

「……その、悪かったな」

 

 ノゾムは本当にすまないと言う顔をしている。あ、いや、そこまでしてもらわなくても良かったのに。

 

「アンナ、お疲れ様だった。しばらく休んでいてくれ。そしたらもう一回魔法を頼む。最後は絶対に決める!」

 

「……うん、分かった」

 

 私は少し下がり、体を休めた。その間、ノゾムは巧みに戦っていく。もちろん、それは時間稼ぎの戦い方だ。私の護衛をしてくれた皆はもう力尽き、死んでしまった。しかし、ノゾムは私を姫ではなく、一人の人間として戦ってくれている。やはりノゾムの考えていることは分からない。しかし、このままノゾムにだけ戦わせているのは一人の人間として許さない。

 

「ノゾム、もういいよ。残り一発だけど、よろしくね」

 

「分かった。それじゃ、俺の合図で魔法をマジックイーターの口の中に放ってくれ」

 

「うん、分かった」

 

 ノゾムは再びマジックイーターの元に走り出した。

 

「スピードアップ!」

 

 そう叫ぶと、2秒ぐらいだろうか?ノゾムが倍速になったような気がした。そして、ノゾムは剣を油断したマジックイーターの目に突き刺した。すると、マジックイーターは痛みからうめき声をあげた。その時を狙って、ノゾムはその盾をマジックイーターの口に投げた。するとすっぽり口にはまり、マジックイーターは口を閉められない状態になった。

 

「今だ!」

 

「はい、ウォーターキャノン!」

 

 私の魔法はマジックイーターの口へ向かっていく。今度こそは!

 

 

 

 ―ドドドドドォォォォォンー

 

 

 私の魔法は効いて、マジックイーターは倒れた。ノゾムは恐る恐るマジックイーターの元へ近づく。そして、私に親指を立てた。どうやらマジックイーターは死んだようだ。

 

 助かった……安心したのか、私の体から緊張感がなくなり、糸の切れた操り人形みたいに地面に倒れた。

 

 私はまだ生きている!

 

 ノゾムは倒れた私を心配しに来てくれた。今回、私は一人の人間としてノゾムに助けられた。それはまことに嬉しいことであるが、何故か理解できない。

 

「ねぇ、ノゾム」

 

「ん、何だ?」

 

「どうして私を見捨てないで、助けに来てくれたの?」

 

「約束しただろ?戻ってくるって。俺はもう逃げないと自分自身で決めたんだ。」

 

「……そっか。ノゾムはすごいね」

 

「まあさっきの理由も正しいんだけど、助けた理由はもう一つある」

 

「それは何?」

 

「秘密、教えな~い」

 

「えぇ~、教えてよ。気になる!マジックイーターを倒してあげたんだから、ノゾムは答える義務がある!」

 

 そうだ、ノゾムに助けてもらったが、マジックイーターを倒したのは私だ。

 

「分かった、言えば良いんだろ。メインの理由は……アンナみたいな美少女を見捨てることなんて出来なかったからだ」

 

 予想外の答えに私は唖然として、口をポカーンって開けてしまった。

 

 

 

 でも、すごく嬉しかった!


疲れた~。

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