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異世界転生した。勇者? 魔王? ……いや、修復者だった  作者: 森羅万象
異世界と世界樹編

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第7話 十年前に来た少女

「ミサキは、どこにいる?」


 俺は聞いた。


 リナはしばらく迷っていた。


「今は、この世界のどこかにいます」


「どこかって……」


「十年前、彼女は突然この世界に現れました」


「十年前?」


「はい」


 俺は考える。


 十年前。


 俺は42歳。


 ミサキが何歳だったのかは分からない。


「彼女も転生したんですか?」


「いいえ」


 リナは首を振る。


「彼女は転移です」


 転移。


 俺とは違う。


「どう違う?」


「彼女は元の世界の姿のまま、この世界に来ました」


「じゃあ俺は?」


「あなたは……」


 リナは言葉を選ぶように黙った。


「あなたは、特殊です」


 それだけだった。


「特殊って何だよ」


「今はまだ説明できません」


「またそれか」


 俺は苦笑する。


 何もかも秘密。


 世界樹。


 ミサキ。


 俺自身。


 そして。


 修復者。


「でも、一つだけ教えてください」


 俺は言った。


「ミサキは生きている?」


 リナは頷いた。


「はい」


「ならいい」


 なぜか、そう思った。


 同じ世界から来た人間がいる。


 それだけで少し安心した。

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